2013年04月13日

「舟を編む」。小説と映画

 昼間は、ソフトボールの「前期リーグ戦」の開幕戦なので、朝7時前に家を出て河川敷のグランドへ行き、夕方まで手伝う。

 結構疲れたが、それでも夕食後早めに入浴しクルマを走らせて、「エミフルMASAKIのシネマサンシャインへ。

 今日は、前から楽しみにしていた「舟を編む」の初日である。
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 なんだかんだで、「本屋大賞のヒロインと言えばこの人」みたいに言われることもある宮崎あおい出演(主演は松田龍平)のこの映画、公開が決まった時に、本屋で原作小説を目にして、珍しく文庫本じゃない本を買って読んだ。

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 架空の出版社の、「広辞苑」とか「大辞林」に相当する国語辞典発行に掛ける人たちの十数年の奮闘を、周りから「変人」と言われながら辞書作りに才能を発揮する主人公の「馬締くん」(松田龍平)と板前を目指す女性「香具弥さん」(宮崎あおい)の関係を織り交ぜながら描く小説で、個性豊かな登場人物と「言葉」へのこだわり、辞書作りの大変さ等々、盛り沢山で非常に面白かったが、やや駆け足で話が進み、できればもっと長いページ数の本にしてもらいたかった。

 ちなみにこの本、同じ本を読んだ知人に教えてもらったが、作品中に出てくる辞書「大渡海」を模したデザインになっているブックカバーを取ると、コミック風に作中の場面を再現した絵が描かれている。

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 松田龍平が演じる馬締くんやオダギリジョーが演じる西岡はイメージ通りだが、宮崎あおいが演じる香具弥さんは、もうちょっと細面で大人びた女性をイメージしていたのがわかる。

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 さて、TVでそれなりに番宣していたものの、松山での上演は、「シネマサンシャイン・エミフルMASAKI」の1館のみ。しかも、一番小さい劇場だった。

 監督は、「川の底からこんにちは」の石井裕也。この映画で主演した満島ひかりのご主人である。

 前作では、前半グダグダで後半の一気のカタルシスが印象的だったので、この割と地味な原作を、どんな風に料理するのか、不安でもあり楽しみでもあったが、意外にもほぼ原作通りの進行で、派手な見せ場はないものの各シーンで登場人物の心情を丁寧に描いていて、静かな雰囲気で、みていて安心できる映画になっていた。

 大まかなストーリーは原作通りだが、「香具弥さんについて調べた事を(辞書の用語収集に使う)用例採集カードでまとめる馬締くん」とか「香具弥の元彼からの電話を取り次ぐ馬締くん」とか「香具弥と馬締くんが包丁を買いに行く初デートシーン」とか、映画独自のエピソードが多くて、その点は良かったと思う。

 それに対して、原作にあった「風呂上がりに馬締くんにのしかかる香具弥さん」なんかの読んでいてドキドキしたシーンがなくなったのは残念だが、古い下宿で同居する馬締くんと香具弥さんの関係は、「めぞん一刻」みたいで面白かった。

 馬締くんも香具弥さんも、原作の雰囲気を上手く膨らませていて、動いているのを見ると違和感がなかった。

 それ以外の登場人物も、それぞれ味が合って良かったが、特に「チャラい先輩」のオダギリジョーが良かった。

 ちなみに、この映画には、「『大渡海』の宣伝ポスターの女優」として麻生久美子が本人役でカメオ出演しているが、オダギリジョーに「(ポスターには)麻生さんとか使って…」と言わせて、ポスターが初めて出るシーンでもオダギリジョーとの「ツーショット」を見せてくれるなど、「時効警察」ファンへの配慮(?)が嬉しかった。(オダギリジョーの「麻生さん」という呼び方は、「時効警察」のメイキングやインタビューを連想させる)


 ちなみに、あのポスターは、エンドロールを見る限り、麻生久美子のご主人の伊賀大介さんがスタイリストとして参加しているらしい。

 それにしても、「川の底からこんにちは」の満島ひかりに始まり、宮崎あおいに(オダギリジョーの恋人役の)池端千鶴と、どんだけ童顔が好きなんだ石井裕也監督と思いながら、カタルシスのあるシーンは全然ないものの、充分楽しめた2時間でした。
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2012年05月15日

映画の感想--芦名星の七瀬はピッタリ

「転々」
image公開年:2007年
監督:三木聡
出演:オダギリジョ-、三浦友和、小泉今日子、吉高由里子、岩松了、ふせえり、麻生久美子

孤独な大学8年生の竹村文哉(オダギリジョー)は、借金84万円を返すアテもないまま返済期限を迎えようとしていた。そんな文哉の前に現われた借金取りの男、福原(三浦友和)は、文哉に奇妙な提案を持ちかける。それは、吉祥寺から霞ヶ関まで歩く福原の“東京散歩”に付き合えば、借金をチャラにしてくれるばかりか、100万円までくれるというもの

 「時効警察」の三木聡監督作品で、主演がオダギリジョー。

 オダギリジョーは、「時効警察」の霧山君と同系列の頼りない変人というキャラクター。そんなオダジョーが、初老のヤクザの三浦友和の提案に乗り、吉祥寺から霞ヶ関まで歩くロードムービー。

 東京を舞台にしたロードムービーは珍しいかも。

 二人のやりとりに加えて、岩松了とか「ふせえり」の「時効警察」の課長と署員みたいな会話をはさみつつ、独特の雰囲気で話が進む。

 ラストで、三浦友和が予告通りに自首して終わり。特に動きのない映画だが、ストーリーの内容よりも小ネタとかちょっとしたギャグの「三木聡の世界」を楽しむのが正しい見方の映画なんだろう。

 「時効警察」の三日月君の役で麻生久美子がワンシーンだけ出ている。


「小さな命が呼ぶとき」
image公開年:2010年
監督:トム・ヴォーン
出演:ハリソン・フォード、ブレンダン・フレイザー

ジョン・クラウリー(ブレンダン・フレイザー)の子供は、長くても9年しか生きられないとされる難病“ポンペ病”に冒されていた。ジョンは、ポンペ病研究の第一人者、ロバート・ストーンヒル博士(ハリソン・フォード)のもとを訪ね、協力を申し出る。そして、勤めていた会社を辞め、ビジネスマンとしての才覚を総動員して資金集めに奔走、ストーンヒルの研究環境の整備に邁進するジョンだったが…。

 難病に冒された我が子を救いたい一心で、自ら新薬開発のベンチャー企業を興したビジネスマンの実話の映画化。

 「難病もの」だが、親子の愛情のみにスポットを当てるのではなく、仕事を捨てて新薬開発のベンチャー企業を立ち上げる父親と、変人の研究者の協力・挫折に焦点を当てている。

 ハリソン・フォードは、やっぱり「ハリソン・フォード」の演技。吹き替えもいつもの磯部勉さん。

 アメリカらしいビジネスライクな部分もありつつ、ラスト前に主人公が共同経営者から「君はクビだ。だから、治験対象として選ばれても利益相反行為にはならない」という人情話のシーンにホロリとさせられた。


「たとえ世界が終わっても」
image公開年:2007年
監督:野口照夫
出演:芦名星、安田顕、大森南朋

余命数年と宣告され、自暴自棄になった真奈美(芦名星)は、インターネットの自殺サイトで集団自殺を決意する。しかし、集まったメンバーは実行を目前に好き勝手なことを始めてしまい、結局自殺できないまま夜明けを迎える。その後、サイトの管理人・妙田(大森南朋)から、“ある人を助けてくれたら、苦しまずに死ねる薬をあげます”と奇妙な提案を受ける。

 モデル出身で見た目は完璧なクールビューティの芦名星の初主演映画。

 やや固い演技ながら、自殺サイトの管理人である大森南朋に振り回される自殺志望者を好演していた。

 自殺サイトという救いのない題材だが、芦名星が安田顕の婚約者として振る舞うことを頼まれ相手の実家を訪れるあたりから、じょじょに見せるようになった笑顔に癒やされる。

 最終的に、芦名星が生きる気力を取り戻したのは、全て管理人の大森南朋の「仕掛け」だったのか?良くわからない部分もあるが、芦名星の女優としての魅力が良くわかる映画だった。


「サッド ヴァケイション」
image公開年:2007年
監督:青山真治
出演:浅野忠信、石田えり、宮崎あおい、板谷由夏、中村嘉葎雄、オダギリジョー、光石研

北九州の小さな運送会社を舞台に、そこに暮らす男女の人間模様と、偶然の再会を果たした母と息子の愛憎の行方

 「青山真治監督が、『Helpless』『EUREKA ユリイカ』に続く“北九州サーガ”の集大成」らしい。

 今見ると(多分当時でも)なかなかの豪華キャストの群像劇だが、ストーリー(時系列がバラバラ?)・演出(重要なシーンが描かれていない)・セリフ(聞き取れない)の全てがわかりにくくて、全く活かされていない。

 これが芸術だというのなら、私はお付き合いできません。


「七瀬ふたたび」
image公開年:2010年
監督:小中和哉
出演:芦名星、前田愛、ダンテ・カーヴァー、佐藤江梨子、吉田栄作

他人の心が読めてしまう超能力者の七瀬(芦名星)は、同じくテレパスの少年ノリオとテレキネシスを持つ黒人青年ヘンリー(ダンテ・カーヴァー)と北海道の湖畔の家に暮らしていた。ある時、彼らの命を狙う謎の組織の存在が明らかとなる

 原作は言わずとしれた3部作でこれまで何度もドラマ化されてきたが、「超能力お手伝いさん」の七瀬が様々な家族に出会う「家族八景」を(または、それと「七瀬ふたたび」を続けて)映像化した物が多かった。そんな中で、この映画は非常に珍しい「『七瀬ふたたび』だけを」映像化した作品である。

 筒井康隆の「七瀬三部作」は、それぞれの作品が別のジャンルと言えるぐらいに違っているが、「超能力戦争」の『七瀬ふたたび』よりも「超能力版『家政婦は見た!』」の「家族八景」の方が連ドラになりやすい構成になっている。

 個人的には、「七瀬ふたたび」の緊迫感が好きだった。

 ストーリー的には、「七瀬ふたたび」を非常に忠実に映画がしている。そのため、映画化されているわけではない前作の「家族八景」を読んでいないと、いきなり列車事故に遭う冒頭のシーンからついて行けないというある意味不親切な映画である。

 予知能力を持った男の子が、七瀬に最初にあった時にエロい想像をしてしまい、それを恥じて七瀬と(お互いに恋心を持ってるのに)会うのを避けるようになった心理描写が個人的に好きだったが、この部分もすっぱり飛ばしているので、「なんでこの男は、七瀬に会いたがらないのか?」も、原作を読んでいないとわからない。

 逆に言うと、そういう予備知識を持った読者(観客)に向けて作られた映画なんだろう。

 そういう目で観ると、筒井先生が「これまでで最もイメージ通り」といった芦名星の七瀬も、テレキネシスを使う「優しい巨人」であるダンテ・カーヴァーも、原作のイメージを非常に良く再現しており、人気小説の映像化としては、一つのお手本みたいな映画だとは思う。

 特撮なんかは、低予算だったのかちょっとちゃちな部分はあるが、ちょっと前に深夜ドラマでやっていた七瀬よりは、はるかにイメージ通りの七瀬でもあり、原作のファンは是非とも観ておくべき映画だと思う。
posted by utsuno at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 作品感想

2012年05月10日

映画の感想--満島ひかりに降参

だれか読んでいるのかわかりませんが、書くのに非常にエネルギーを使っている「映画の感想」コーナー。久々の更新です。

実は、観るペースは4月以降少し落ちているんですが、書くペースも落ちていて、なかなか「在庫」が減りません。



「贅沢な骨」
image公開年:2000年
監督:行定勲
出演:永瀬正敏、麻生久美子、つぐみ

ホテトル嬢ミヤコ(麻生久美子)と、心に傷を持つ少女サキコ(つぐみ)は、二人で暮らしていた。ある日、仕事へ出掛けたミヤコが出会った客の新谷(永瀬正敏)に何か特別な感情を抱いてしまう

 麻生久美子を「『時効警察』以後」と「その前」に分けるとすると、「その前」の時期の代表作の一つになるらしい。(ネットの評判などから)

 今で言うと「北乃きい」みたいな印象の「つぐみ」は、後にAVに出るようになった。

 不思議な雰囲気のある二人の若い女性の都会での共同生活と、それに絡んでくる永瀬正敏との三角関係。

 個々の登場人物は魅力的に描かれているが、結局、ストーリーは良くわからないまま、麻生久美子が死んで(殺されて?)終わりという救いのないラストだった。



「川の底からこんにちは」←おすすめ
image公開年:2009年
監督:石井裕也
出演:満島ひかり、遠藤雅、岩松了

上京して5年目、仕事は5つ目、彼氏は5人目。ダラダラと“妥協”した日常を送っていた派遣OLの佐和子(満島ひかり)は、ある日突然、病に倒れた父親の代わりに実家のしじみ工場を継ぐことになる。

 満島ひかりって、映画女優として非常に評価が高いが、個人的には「『ウルトラマンマックス』のアンドロイド・エリーだった娘」ぐらいの印象しかなくて、確かに『悪人』での「むかつくOL」の演技は説得力があったものの、そんなに好きでもなかったが…

 この映画をみて、感服しました。

 序盤の、「外観も能力も『中くらい』で、まわりの状況に流されるだけのパッとしない女性」の演技(「ほんっと、スイマセン」とか言ってるだけ)と、たまりにたまったものが「爆発」して、しじみ工場の社員の前でハイテンションで演説するシーンの格差。

 映画らしい緩急とカタルシスと可笑しさ満載の作品でした。



「害虫」
image公開年:2002年
監督:塩田明彦
出演:宮崎あおい、田辺誠一、蒼井優

中学1年生の少女・北サチ子(宮崎あおい)は、小学校時代の担任・緒方(田辺誠一)との恋愛や、母稔子(りょう)の自殺未遂など複雑で混乱した現実にいまにも押し潰されそうになる。学校に行くこともなく、街でダラダラと時間を潰すサチ子は、万引きで小銭を稼ぐ少年タカオ、精神薄弱の中年男キュウゾウらと出会う

 今でも中学生に見える宮崎あおいが本当に中学生だった頃の映画。

 宮崎あおいの逆境っぷりは、「ちょっと盛り込みすぎだろう」と思うが、少ないセリフと雰囲気のある映像で、13歳の少女の閉塞感を表現できていたと思う。

 出来れば、もうちょっと説明してくれないと、なにがなんだかわからない部分が多すぎて、すっきりしないが…

 色々と酷な現実の中で、宮崎あおいと蒼井優の触れ合いのみがホッとさせられる。



「闇の子供たち」
image公開年:2008年
監督:阪本順治
出演:江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、豊原功補

タイを舞台に、行われる人身売買・幼児虐待の事実を知り、さまざまな立場から、日本人による臓器の売買を阻止しようと行動する若者達

 非常にショッキングな題材だが、フィクション性が強すぎてタイ国での上演を拒否されたらしい。

 少年少女どころじゃなくて幼児幼女の虐待と売春というテーマだけでも重いが、「生きた子供からの臓器移植(売買)」と、もはや「殺人罪」レベルの凶悪犯罪を取り上げているが、実際問題、タイで日常的にこのような犯罪が行われているわけではないらしい。

 客の目を引くテーマではあるが、「少年少女の売春」程度にとどめておいた方が良かったのでは?

 宮崎あおいは、ボランティアの理想に燃える女子大生(?)をうまく演じていたと思うが、テーマ(幼児幼女)の方が前面に出た映画で、それなりに芸達者な俳優陣の印象は薄い。

 ラストでは、主人公で正義感のよう見にえていた江口洋介の「衝撃の過去」(?)と苦悩から救いのない結末になってしまう。

 なんと言うか、後味の悪い映画。



「フレフレ少女」
image公開年:2008年
監督:渡辺謙作
出演:新垣結衣、永山絢斗、内藤剛志

女子高生の桃子(新垣結衣)はある日、同じ高校に通う野球部のエース・大嶋(本多拓人)に一目惚れする。彼の活躍を応援したい桃子は廃部寸前の応援団に入部し、応援団長まで任されてしまうが…

 「ダメスポーツ部が、あるきっかけから努力して、汚名挽回を果たす」というスポ根物定番の展開を応援団でやりました、みたいな映画。

 多分、映画的な売りは「学ランを着るガッキー」のはずで、確かに美形の方は何を着ても可愛いが、肝心の「見違えるように素晴らしい応援」の部分が、やっぱり男性部員に比べて声量もないし迫力に欠けていて残念。

 ガッキーが憧れたエースは、最初の練習試合の後にライバル校に転校して、普通に試合で投げていたが、高校野球規定からは、1年間プレーできなかったのでは?

 内藤剛志たちの中年になった応援団OBが、ペーソスがあって良かったし、個性的な部員達が努力して成功していくというよくあるパターンの作りだが、それぞれ好感の持てるキャラクターで、思っていた以上に楽しめた。



「ロック 〜わんこの島〜」
image公開年:2011年
監督:中江功
出演:佐藤隆太、麻生久美子

2000年8月の大噴火により、全島民が避難することになった伊豆諸島三宅島で民宿を営んでいた野山一家は、飼い犬のロックと苦渋の別れをする事になる

 三宅島の噴火で離れ離れになった家族と愛犬の、実話を元にした物語。

 フジテレビの「めざましテレビ」の「今日のワンコ」コーナーから生まれた映画で、「災害とペットと家族愛という王道の要素を組み合わせてみました。どーぞ!」みたいな作品。

 予告編を観る限り、住民が避難する中で島に取り残された愛犬「ロック」が、生き延びていて家族と再会するまでの「南極物語」みたいな話かと思ったら、それはまだ中盤で、後半では仮設住宅に住むためにロックと同居できない家族の苦悩なんかが描かれている。

 この家族には同情できるものの、映画としては「お涙ちょうだい」のベタな内容だし、せっかくロックを引き取ったのにすぐに返すことになる里親の立場は?とか、いろいろ突っ込みどころがあるが、そういう細かな事を言わずに楽しむべき映画なんだろう。

 麻生久美子は、これまでの映画での役柄とはちょっと違って、元気で明るい肝っ玉母さんを好演していた。(美智子皇后と一緒に映画を観て「あの、『アチョー』が良かったわね」と言われたらしい)



「僕の初恋をキミに捧ぐ」
image公開年:2009年
監督:新城毅彦
出演:井上真央、岡田将生、原田夏希

重い病で20歳までしか生きられない運命の少年(岡田将生)と、そんな彼と将来の結婚を誓い合った少女(井上真央)の切ない初恋の行方

 ジャンルで言うと、「セカチュー」なんかと同じ「純愛難病もの」なんだろうが、難病なのが男の方で、女の子の方が勝ち気で元気で積極的なのが特徴的なのかも。

 井上真央が、難関の進学校に進んだ岡田将生を追いかけて猛勉強して合格し、入学式で全校生徒の前で愛の告白をするシーンとか、非常に漫画っぽいが、後半の「臓器移植とドナーの合意」の部分は重い。

 てっきりハッピーエンドになる流れかと思ったが…

 井上真央のキレのある演技が良かった。



「大洗にも星はふるなり」
image公開年:2009年
監督:福田雄一
出演:山田孝之、山本裕典、戸田恵梨香



 「俺たちの(妄想混じりの)思い出の中の戸田恵梨香」を、芸達者な男優陣の一人芝居を交えて回想する群雄劇。

 まあまあ面白かった。

 ヒロインの戸田恵梨香は、回想シーンでしか出てこない。



「海炭市叙景」
image公開年:2010年
監督:熊切和嘉
出演:谷村美月、加瀬亮

冬の北海道海炭市。造船所が縮小され、大規模なリストラが断行される。妹(谷村美月)とつましく暮らしていた颯太(加瀬亮)も職を失い、兄妹は不安の中で年越しを迎えようとしていた…。

 北海道函館市出身で1990年に自ら命を絶った小説家、佐藤泰志の未完の連作短編集を、函館市民が中心となって映画化した作品らしい。

 さびれていく架空の地方都市を舞台に、そこに生きるいくつかの家族の生活を淡々と描いている。

 谷村美月のパートはそれなりにメリハリがあって良かったが、全体に(映像的にも雰囲気も)暗くて、ストーリーも良くわからない。



「ぐるりのこと。」
image公開年:2008年
監督:橋口亮輔
出演:木村多江、リリー・フランキー

90年代の日本のさまざまな社会的事件を背景に、困難に直面しても離れずに生きていくひと組の夫婦の10年の軌跡を描く

 地下鉄サリン事件や宮崎勤事件(によく似た事件)に法廷画家として関わるリリー・フランキーとその妻(木村多江)。法廷画家への転職や、妊娠・流産等の夫婦に起こった事件を、最低限の説明で淡々と描いている。

 主人公のリリー・フランキーに共感が持てない様に描かれているのが問題だが、それだけに何があっても夫を支える木村多江が「理想の妻」みたいに描かれている。

 「フォレスト・ガンプ」の夫婦版みたいなものか…



「おにいちゃんのハナビ」←おすすめ
image公開年:2010年
監督:国本雅広
出演:谷村美月、高良健吾、宮崎美子、大杉漣、佐藤隆太、佐々木蔵之介

新潟県の片貝町で暮らす引きこもりの兄・太郎(高良健吾)は、入院生活を終え帰宅した妹・華(谷村美月)に勇気付けられ、次第に心を開いてゆく。しかし、華の白血病が再発し…。

 「難病もの」だが、病気になるのはヒロインの谷村美月で、ロマンスとしては純愛すらなくて、兄弟愛が中心である。

 お母さんが宮崎美子でお父さんが大杉漣、教師が佐藤隆太で医師が佐々木蔵之介という、非常に手堅い(ベタな)キャスティングに、兄弟愛・家族の再生・難病というベタな題材の映画だが、演技派の方々の嫌みのない演技と抑えた演出で上手くまとめていた。

 この手の題材にはやや拒否反応があった私だが、この作品に限れば素直に感動できた。

 必見です。



「虹の女神 Rainbow Song」
image公開年:2006年
監督:熊澤尚人
出演:上野樹里、市原隼人、蒼井優、酒井若菜、鈴木亜美

小さな映像制作会社で忙しい毎日を送る岸田智也(市原隼人)は、大学時代の友人・佐藤あおい(上野樹里)が飛行機事故に遭いアメリカの地で亡くなったことを知る。2人の出会いは、智也が片思いの女の子に近づきたいがために、その友達のあおいに声を掛けたのがきっかけだった…

 大学の映画研究会を舞台に描かれる、一組の男女の儚くも美しい友情と恋の物語。

 大学の映画研究会というのは、映画の制作者にとってシンパシーを感じるからなのか、何かに打ち込んでいる青春時代というのを描写するのに適当だからなのか、古今東西の映画の題材になっている。

 上野樹里が、のだめ以降の「作った」上野樹里像じゃなくて、等身大の若い女性を好演している。こんな演技も出来る人だったのかと再認識した。

 上野樹里の盲目の妹役の蒼井優も良かった。

 映画としては、最初に上野樹里の「死」を持ってきておいて、回想シーンに入るので、意表を突く展開にもならず、なんというか「オチ」のないストーリーだったのが残念。font size=「おにいちゃんのハナビ」
posted by utsuno at 23:14| Comment(0) | 作品感想

2012年05月05日

『宇宙兄弟』観てきました

 宇和島市三間町まで練習試合に行ったが、割と早めに終わって家に帰ったのが午後5時半頃。

 帰りのクルマの中でしばらく寝ていたのが良かったのか(運転していた方、すみません)、まあまあ元気だったので、例の通りに食事・入浴を済ませてから、松前町のエミフルまでレイトショーを観に行きました、麻生久美子出演作品『宇宙兄弟』。

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 これも、『テルマエ・ロマエ』と同じくマンガが原作だが、私は全然読んだことがなくて、予告編程度の予備知識しかなかった。

 宇宙飛行士になるという約束をしていながら、弟は見事に実現、兄は挫折という「賢弟愚兄」の兄弟だが、31歳になった兄が、弟の励ましを得て再び夢の実現に向けて進み始める…

 話の中心はあくまでも小栗旬と岡田将生が演じる兄弟の結びつきで、麻生久美子は「ヒロイン」と行っても、出演シーンは多くない。

 それでも、外見や雰囲気は「あて役か?」と思うほどに原作の絵に似ているし、美人で芯が強い女性を上手く演じていた。

 ロケット発射のシーンや、JAXAの閉鎖空間での訓練シーンなど、良く作り込んでいたと思う。

 そういえば、2次試験で動く椅子に座ってキーボードを打つ場面で、色を塗り替えたポメラが出ていた。(2025年だとすると15年ほど前の機械か?)

 そういうことも含めて、2025年と言う時代設定にしては、現在より13年も特に文明(パソコンなど)が進んでいるように見えなかった。

 予告編を観る限り「月で遭難した弟を、ギリギリで宇宙飛行士になっていた兄が救いに行く話」かと思っていたが、さすがにそんな無理矢理な話じゃなかった。

 兄弟を見守る教官役の堤真一の味のある人物像がが印象的だった。

 同じ回を観た男性(原作を読んでいるらしい)が友達と話しているのを聞くと、「かなり途中を端折ってる」らしいが、そんなに不自然な感じもせず、全体的に丁寧に作っている映画で、それなりに楽しめた。
posted by utsuno at 23:55| Comment(0) | 作品感想

2012年05月04日

『わが母の記』

 連休の間に3本の映画を観るのが目標の私。

 昨日、予定通り1本クリアしたのに続き、ソフトボール活動が休みのこの日を利用して観に行きました宮崎あおい出演作品『わが母の記』。

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 小説家井上靖の自伝的小説が原作の映画で、井上靖と母親、そしてまわりの家族の1960年代から1980年代までを描いている。

 幼い頃に離れて暮らしたために「母に捨てられた」とわだかまりを持つ井上靖に役所広司、じょじょにぼけていく母親に樹木希林、井上靖の三女に宮崎あおい、その他、南果歩とかミムラ、菊池亜希子なんかが出ている。

 特別に派手なシーンもなく登場人物のセリフのやりとりでストーリーが進んでいくが、芸達者な俳優陣のおかげで、あまり飽きることもなく観ることが出来た。

 最初中学生だった宮崎あおいは、撮影当時でも25歳は超えてたはずだが全然違和感なし。成長して実年齢に近くなってからの方が作っているように見えたが、それでも役所広司と樹木希林にはさまれても、ちゃんと存在感を出していたのはさすがだと思う。

 松山ではこの映画館でしかやっていない関係もあってか、7割以上の席が埋まっていたが、年配の女性の割合が高かった。

 時々挿入される風景も含めて「古き良き日本映画」って感じの作品だった。
posted by utsuno at 22:57| Comment(0) | 作品感想

2012年05月03日

『テルマエ・ロマエ』

 昼間はソフトボールの公式戦があり、主に運営の方を手伝いに行き、途中で自分のチームを応援する。

 相手のミスで点をもらって17-0と7-0で2連勝。これで、4戦4勝とまずまずのスタートを切れたが、まだまだ難敵が残っているので安心できない。

 いったん帰宅後、夕食・入浴後に外出し、映画館に『テルマエ・ロマエ』を観に行く。

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 原作は、ちょっとしか読んでいないが、予告編が面白そうだった。
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 基本的に、原作のマンガでは、ローマ帝国の温泉の設計技師のルシウスが、風呂に入ると現代の日本にタイムスリップして、現代の銭湯や温泉からヒントを得て、ローマの温泉を作り評判になるストーリーが繰り返されるパターンになっている。

 映画でも、最初の20分で最初のタイムスリップを描いてしまい、「出オチ」の映画としては、後は延々小さなネタを繰り返していくのかと思っていたら、それなりに大きな話になっていき、ラスト30分は映画的な盛り上がりもあって、期待以上に面白かった。

 ローマ帝国のセットも向こうのTVシリーズの物を借りているらしく、なかなかスケールが大きかった。

 阿部ちゃんの熱演と、上戸彩の芸域の広さが印象的。(いい意味で)非常にくだらない事を真面目にやっている映画。
posted by utsuno at 22:08| Comment(0) | 作品感想

2012年04月07日

「劇場版 SPEC〜天〜」

 ソフトの公式戦もいい結果で終わり、家に帰ったのが午後6時頃。チャッチャと夕食と風呂を済ませて、午後8時前に再び外出。

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 一日中グランドにいたので多少ヘロヘロでしたが行ってきました、今日封切りの「劇場版 SPEC〜天〜」。

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 4月1日のTVスペシャル「〜翔〜」も期待以上の内容で、まさに「高まるぅ〜」状態だったので、多少の疲れなら行かねばなるまい。明日は、ソフトの「祝勝会」が予定されている(はず)だし、行くなら今日しかない!

 映画館は、午後8時50分開始のレイトショーだというのに4分の3程度の座席が埋まっている上にパンフを含めたグッズもほぼ売り切れと、かなりのヒットが期待できる客足だった。

 内容の方は、そのうち詳しく書くかもしれないが、またまた期待以上の面白さで、「観に行って良かった」と思える内容だった。

 正直言って、「ケイゾク」の場合は、TVシリーズに比べてTVスペシャルと劇場版はあまり面白くなかった(「ケイゾク」らしい面白さがなかった)印象があるし、「SPEC」の場合も、「TVスペシャルが谷村美月と北村一輝で、劇場版が浅野ゆう子と伊藤淳史って、なんでTVスペシャルの方が豪華なんだ?」とか、いろいろと危惧があったが、「SPEC」の一つの結末としてのストーリー、当麻と瀬文の関係の決着(?)、「最後の決戦」への盛り上がりとか、戦いの後で寄り添って眠る当麻と瀬文の姿…等々、堤ワールドの(いい意味で)くだらないギャグも含めて、もう一回観たい映画だった。

 ほっといても「20億円超の大ヒット」しているらしいが、敢えて言うと、TVシリーズを見ていた人はもちろん、見てない方も必見です。
posted by utsuno at 23:37| Comment(0) | 作品感想

2012年03月08日

映画の感想--尾野真千子とかほんじょとか

「目下の恋人」
image公開年:2002年
監督:辻仁成
出演:井川遥、杉本哲太、萩原聖人、坂井真紀、川島なお美、オダギリジョー

アカリ(井川遥)はシュウ(萩原聖人)と恋人同士でありながら、一方で妻子持ちのバード(杉本哲太)という愛人がいる。だが、シュウにとっても、またバードにとっても彼女は“目下の恋人”でしかなかった。ある日、アカリは妊娠の兆候を知る

 監督・脚本・原作が辻仁成。

 モラルのないヤリマンで自分勝手な女性と男達のドロドロの人間関係だが、癒やし系の井川遥が淡々と演じているので、ある程度は中和されている。それにしても、ひどい話だが…

 オダギリジョーが一瞬出ている。


「クライマーズ・ハイ」←まあまあお薦め
image公開年:2008年
監督:原田眞人
出演:堤真一、尾野真千子、堺雅人

1985年8月の日航機墜落事故の全権デスクを託された地元新聞社の敏腕記者(堤真一)を中心に、未曾有の大惨事をめぐる様々な人間模様を緊迫感と情感あふれるタッチで描く

 史上最大の飛行機事故という「特ダネ」の地元となった地方新聞社の興奮と苦悩を、芸達者な俳優陣が演じる新聞記者のケンカ一歩手前の対立を通じて緊迫感を持って描いていた。

 新聞が出来上がるまでに、記者だけではなくて印刷や配達・営業など、様々な部門の人たちによって作られている事がわかる。

 非常に重厚なストーリーで見応えがあり、身を乗り出して観てしまったが、ラストの特ダネをほぼ手中にして「クライマーズハイ」に気付く堤真一の躊躇とその結論には、事実に近い話なんだろうが、映画的には納得できない。(結局、特ダネを公表しない事を決めた次の日に全国紙に抜かれてしまう)

 「現実はそうなんだよ」と言う事かもしれないが、それまでの2時間以上の苦労は何だったのか。

 「カーネーション」の尾野真千子が、経験年数は少ないが勝ち気な女性新聞記者を好演している。


「G.I.ジョー」
image公開年:2009年
監督:スティーブン・ソマーズ
出演:チャニング・テイタム、レイチェル・ニコルズ、イ・ビョンホン

様々なガジェットを駆使する国際機密部隊“G.I.ジョー”と悪の組織“コブラ”との壮絶な戦い

 監督は「ハムナプトラ」なんかのスティーヴン・ソマーズ。

 ハリウッドお得意の「大予算、CG、万能メカ、超絶アクション大作」で、中味のない壮大なバカ映画(いい意味で)。

 イ・ビョンホンが、白い忍者役で出ている。


「グリーン・ランタン」
image公開年:2011年
監督:マーティン・キャンベル
出演:ライアン・レイノルズ、ブレイク・ライブリー

銀河の平和を司る宇宙警察機構“グリーン・ランタン”の一員に選ばれた男が宇宙存亡の危機に立ち上がり、最大の強敵との壮絶な戦いに挑む

 数十億年前に宇宙最強の種族が設立した宇宙警察機構は、強い意志と力を持つ者だけを様々な星から選び出しメンバーとしていたが、伝説の戦士に封印されていた最大の敵「パララックス」が復活してしまう。

 ここまで書いていて気が付いたが、これは、第二次世界大戦前にアメリカの作家E・E・スミスが書いた「レンズマンシリーズ」そのままだ。

 深い傷を負った伝説の戦士が後継者として選ぶのは、地球のお調子者で自信過剰の戦闘機パイロット。

 アメコミの映画化であり、王道のストーリーなので安心して楽しめたが、まあ、ビックリする内容でない。

 ラストが、どう見ても続編が出来るような終わり方だったのも、この手の映画のパターンだが、どーなるんだろう?


「瞬 またたき」
image公開年:2010年
監督:磯村一路
出演:北川景子、岡田将生、大塚寧々

バイクで桜を見に行った泉美(北川景子)と淳一(岡田将生)は、交通事故に遭い、泉美だけが助かる。ショックで事故の瞬間の記憶のない泉美だったが、自分だけが助かったことに責任と悲しみを感じ、事故の記憶を忘れたままにはできないと思う。そして、偶然出会った弁護士・真希子(大塚寧々)の協力を得て、凄惨な事故の現実に苦しみながらも、淳一の最期の瞬間に向き合っていくのだが…

 監督が「がんばっていきまっしょい」の磯村一路。

 ジャケットだけ見ると流行の純愛ものかと思ってしまうが、結構ハードな話だった。

 バイク事故で恋人だけを亡くしてしまった北川景子は、そのショックから事故の瞬間だけを思い出せないという記憶障害になっている。

 様々な人たちの協力を得て、遂に彼女が突き止めた事故現場の真実とは…、あまりに凄惨な話で、観ていて「ここまでやるか!」と驚かされた。

 交通安全啓蒙映画でもあるかも。

 北川景子は、終始あのしかめっ面だが、難しい役を懸命に演じていたと思う。

 最終的に、厳しい現実と向かい合って未来に向かおうとする結末に救われた。


「幸福のスイッチ」←まあまあお薦め
image公開年:2006年
監督:安田真奈
出演:上野樹里、本上まなみ、沢田研二、中村静香

ガンコな父(沢田研二)に反発して関西の実家を離れ、東京のデザイン会社でイラストレーターとして働く21歳の怜(上野樹里)は、上司と衝突しその勢いで会社を辞めてしまう。そんな怜のもとに、妹の香(中村静香)から長女の瞳(本上まなみ)が倒れて入院したとの手紙が届く。あわてて実家へと帰省した怜だったが…。

 関西出身の出演者で固めてネイティブな関西弁にこだわった(?)ホームコメディ。

 「のだめ」とは違うタイプの上野樹里の演技が新鮮。ほんじょもジュリーも、関西弁だと演技力が上がった気がするのは、気のせいか?

 「大手チェーン店とは違う、街の電器店の素晴らしさ」を強調した映画。

 さまざまな出来事を通じて父と娘の仲が再生されていくのは、パターン通りだが、各出演者の抑えた演技とノンビリした雰囲気が心地よくて、なんか温かい気持ちになる。


「アキレスと亀」
image公開年:2008年
監督:北野武
出演:ビートたけし、樋口可南子、麻生久美子、中尾彬、伊武雅刀

幼い頃に両親を亡くした孤独な画家・真知寿(ビートたけし)は、唯一の理解者である幸子(樋口可南子)と結ばれ夫婦となる。愛と希望に満たされ、さまざまなアートに挑戦するふたりだったが…

 世間から認められない芸術家と、その唯一の理解者である妻との数十年の物語。

 北野武監督作品は初めて観たが、事故・暴力・人の死が唐突にあっさりと描かれるため、夫婦の愛情を描いている内容だが、なんか殺伐としている印象を受けた。

 この芸術家を世間が理解できなかったように、私も、この映画の良さが理解できない。

 若い時の樋口可南子の役を麻生久美子が演じている。


「ALWAYS 三丁目の夕日」
image公開年:2005年
監督:山崎貴
出演:堤真一、小雪、堀北真希、吉岡秀隆、薬師丸ひろ子

東京タワーが完成する昭和33年。東京の下町―夕日町三丁目。ある春の日、自動車修理工場・鈴木オートに星野六子(堀北真希)が集団就職でやってくる

 意外にも観た事がなかったが、「3」が公開される事でもありこの機会に観ておこうと思い借りてみた。

 私にとっても生まれる前の話(本当!)なので、CGで再現された新幹線や東京タワーや下町の風景にはノスタルジーを感じないが、ある意味CG以上にステロタイプの登場人物とベタな展開には、なんか懐かしさを感じた。

 CGを別にすれば、映画館でやるようなテーマの映画とも思えないが、つまらなくはなかった。


「ALWAYS 続・三丁目の夕日」
image公開年:2007年
監督:山崎貴
出演:堤真一、小雪、堀北真希、吉岡秀隆、薬師丸ひろ子



 前作とほぼ同じキャストで同じ内容。

 コメディの演技もお手の物の方々が演じているが、吉岡秀隆だけは、あまりにマンガ的な演技でなんか違和感があった。

 堀北真希は、キレイキレイな役だけじゃなくて、こんな役もこなせるのか。意外に幅が広いんだと感心した。(「白夜行」とか「東京少年」のイメージが強かったので)

 この映画の見所は、なんと言ってもアバン(タイトル前のパート)の「ゴジラ」の大暴れシーンだろう。

 「ゴジラ×モスラ×キングギドラ 大怪獣総攻撃」版の「白目ゴジラ」のガレージキットをモデリングしてCGで動かしているだけらしいが、充分にリアルで迫力があった。


「ラブドガン」
image公開年:2004年
監督:渡辺謙作
出演:永瀬正敏、宮崎あおい

父の浮気が原因で両親が無理心中し一人残された少女・観幸(宮崎あおい)は、組織のボスを殺し逃げてきた男・葉山田(永瀬正敏)と出会う

 割と壮絶な境遇の人たちばかり出てくるが、主演の二人を含んで押さえた演技なので、そんなに悲惨な感じはしない。

 しかし、画面が(多分意識的に)暗くザラザラした画質で撮られていて、全体にわかりにくい。

 殺し屋の師匠(岸部一徳)やチンピラ等、男性比率が高い映画なので、高校生の宮崎あおいの可憐さは目立つが、何というか映像と共に「テーマ」がわかりにくい映画だった。
posted by utsuno at 00:13| Comment(0) | 作品感想

2012年03月05日

映画の感想--1月

 相変わらず「感想を書いた本数」よりも「観た本数」の方が多くて、「在庫」がたまる一方ですが、先々月分の感想です。

「ラヴァーズ・キス」
image公開年:2002年
監督:及川中
出演:平山あや、宮崎あおい、成宮寛貴、市川実日子

孤独を感じていた高校生、里伽子(平山あや)と朋章(成宮寛貴)は互いに惹かれ合うが…。
男と女、女と女、男と男、1つの恋と4つの片思いが織り成す青春ラブストーリー


 吉田秋生の漫画が原作らしい。

 鎌倉と湘南を舞台に、高校生達の様々な恋を描いている。

 それぞれトラウマを抱えている男女が、両思いだったり片思いだったり、恋が成就したりしなかったり。上記にあるように、男女の恋愛だけじゃなくて、男と男、女と女の恋もある。

 ある意味「異常な」関係のはずだが、平山あやとか宮崎あおいとか市川実日子みたいなあっさり系の美少女を揃えているので、サラリと描かれている。


「同じ月を見ている」
image公開年:2005年
監督:深作健太
出演:窪塚洋介、エディソン・チャン、黒木メイサ、山本太郎

10歳の時に出会った恋人・エミ(黒木メイサ)の心臓病を自らの手で治したい一心で医者の道へ進んだ青年(窪塚洋介)。エミとの結婚を目前にしたある日、もう一人の幼なじみ・ドン(エディソン・チャン)が刑務所を脱走したとの報せが届く

 黒木メイサが「心臓病で身体が弱い女性」というミスマッチな役柄を演じている。

 少年の頃の恋や友情や約束を20年近く経っても変わらずに持ち続けているというのは、映画的には割と良く描かれる関係だが、現実には難しいよなー、と感じた。(「僕の初恋をキミに捧ぐ」とか)

 結末は、結果オーライなのかもしれないが、ちょっと納得できない。


「ウォッチメン」
image公開年:2009年
監督:ザック・スナイダー
出演:マリン・アッカーマン、ビリー・クラダップ

世界を揺るがす事件の陰にはスーパーヒーローがいた。ウォッチメンと呼ばれた彼らが、次々と消されていく。闇に隠された想像を絶する巨大な陰謀。真実の先に待ち受けるものとは…

 この世界では、バットマンやスーパーマンみたいなスーパーヒーロー(のパチモン)が実在してアメリカ政府の為に働いていて、ベトナム戦争をアメリカの勝利で終わらせ、ウォーターゲート事件を闇に葬った事からニクソン大統領が3選を果たし、終身大統領として君臨している。

 その世界で、スーパーヒーロー(のパチモン)が次々に消されていく。その謎を探る引退したスーパーヒーロー「ロール・シャッハ」。

 全体的に暗い雰囲気の映画で、「ダークサイド版のジャスティスリーグ(またはジ・アベンジャーズ)」。

 物体の原子を操作できて時空も超越できる「ドクターマンハッタン」が反則に強い。(「ファンタスティックフォー2」に出て来た敵役みたいだが)

 制作費が掛かった割には、日本では成功しなかったらしく、私も「こんな映画が合ったのか!」と思ったが、ちょっと救いのない話で、続編があったとしても観たいとは思わないかも。


「アフタースクール」
image公開年:2008年
監督:内田けんじ
出演:大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、常盤貴子、田畑智子

怪しげな探偵と中学時代からの親友の行方を捜すハメになった主人公が辿る予測不能な物語

 妻(常盤貴子)が出産間近だというのに別の女性(田畑智子)と不倫するサラリーマン(堺雅人)…、だと思ってみていたが…

 感想自体がネタバレになりそうなのであえて書かないでおくが、中盤以降の展開がスピーディーで面白かった。


「おっぱいバレー」
image公開年:2008年
監督:羽住英一郎
出演者:綾瀬はるか、仲村トオル

新任教師の寺嶋美香子(綾瀬はるか)は前任校で問題を起こし、臨時教師として三ケ崎中学校に赴任してくる。
 美香子は男子バレーボール部の顧問になるが、部員はやる気がなく、バレーボールすらまともに触ったことがない部員ばかり。そんな部員達を奮起させようと美香子は「あなた達が頑張ってくれるなら先生なんでもする」と宣言。すると部員達は「試合に勝ったら先生のおっぱいを見せてください」と言い出す


 綾瀬はるかでこのタイトルだと、最低でもある程度の「サービスカット」があると期待されるだろうが、全くなし。まだ、「僕の彼女はサイボーグ」とか「プリンセス・トヨトミ」の方が胸を強調した衣装やシーンがあったと思うが…

 綾瀬はるかのキャラクターは、同じ女教師を演じた「鹿男あをによし」と同じ。

 普通のパターンだと、何かのきっかけで奮起したダメ部員達が特訓して実力を付けて、ラストで強豪校を倒すところだが、そうなると「サービスカット」じゃすまなくなるためか、ダメ部員は最後までダメ部員で、1セットを取っただけで終わってしまう。

 別に、パターン通りじゃないとダメなわけじゃないが、カタルシスのない終わり方だった。

 最後に、転任する綾瀬はるかを見送る部員が、バレーボールを体操服の胸に入れて「これが本当の『おっぱいバレー』」のシーンは面白かった。


「日輪の遺産」
image公開年:2011年
監督:佐々部清
出演:堺雅人、中村獅童、福士誠治、ユースケ・サンタマリア、麻生久美子

終戦間近の昭和20年8月10日。帝国陸軍の真柴少佐(堺雅人)は、陸軍のトップから重大な密命を受ける。それは、フィリピンで山下将軍が奪取した900億円(現在の貨幣価値で約200兆円)ものマッカーサーの財宝を、戦後の日本の復興のために秘密裡に陸軍工場へ移送し隠匿する事だった。

 浅田次郎の原作は読んだが、現代パート(ストーリーは、現代の「生き残り」の語る回想の形を取っている)が大幅に違っている。

 原作では、一攫千金を狙う不動産屋と謎の老人の駆け引きを通して過去の真相が明らかになっていたが、映画では、結婚を控えた女学校の教師(麻生久美子)と婚約者(塩谷瞬。「ハリケンジャー」のハリケンレッド。髪型同じ)に語る老人の回想の形を取っている。

 終戦直前の日本の軍部の混乱とか「敵性思想」の取り締まりなんかは、うまく描かれていたと思うが、金塊を秘密裏に運ぶ役目を担った女子高生の描写が(時間の関係もあるだろうが)ちょっと説明不足の感じだった。

 何より、ラスト近くの「悲劇」が起きた原因が、原作を読んでいないと明確にわからないのは、ちょっと不親切に思った。

 終戦編の、軍属3人(堺雅人、中村獅童、福士誠治)は、全員そつなく演じていた。


「世界侵略:ロサンゼルス決戦」
image公開年:2011年
監督:ジョナサン・リーベスマン
出演:アーロン・エッカート、ミシェル・ロドリゲス

エイリアンによる地球侵略が開始され、世界中の都市が陥落していく中、最後の砦となったロサンゼルスで展開されるアメリカ海兵隊とエイリアンとの壮絶な市街戦をドキュメンタリー・タッチに描き出すSFアクション大作

 映画館で観た「1943年、ロンドン上空。1952年、ソウル」とかのドキュメンタリータッチの予告編は、何だったのか?(そんなシーンも設定もない)

 「F-18に乗った大統領達アメリカ空軍が、エイリアンと戦う」のが『インデペンデンス・デイ』なら、この作品は、「アメリカ海兵隊がエイリアンと戦う」映画。

 戦いに巻き込まれる民間人とか、主人公達が掴んだエイリアンの弱点とか、定番通りの展開だが、特撮は良く出来ていた。

 『インデペンデンス・デイ』との違いは、最前線にいる主人公達の視線でしか描かれていない事で、この手の映画としては、もう少し大所高所から描いた侵略戦争全体の展開を描いて欲しかった気がする。(この手の映画では必須の大統領も出ないし)


「夜のピクニック」
image公開年:2006年
監督:長澤雅彦
出演:多部未華子、石田卓也、貫地谷しほり

夜を徹して80キロを歩き続ける学校の伝統行事“歩行祭”に参加した高校生たちが繰り広げるほろ苦くも甘酸っぱい青春模様

 多部ちゃんの主演映画としては4作目になるらしい。

 地方の歴史がある高校特有の「伝統行事」のノリというか雰囲気をうまく描いていた。

 多部ちゃん演じる主人公が、この歩行祭の間に距離を縮めたいと思っている同級生がいて、よくある恋愛物かと思っていたら、意外な因縁があって…、と言う事が挿入される回想シーンで少しずつ描かれる。

 主人公以外にも、個性的な同級生の様々なストーリーがあり、最後まで飽きずに観ることが出来た。
posted by utsuno at 00:16| Comment(0) | 作品感想

2012年02月16日

映画の感想--「花のあと」ほか

 映画の感想を書くのは久々ですが、相変わらず観てます。
 TSUTAYAの「旧作50円」のキャンペーンが続いているので、週末に数本を借りて観ているため、感想を書く時間が取れずに、「在庫」がたまってしまいました。



「花のあと」←オススメ
image公開年:2009年
監督:中西健二
出演:北川景子、甲本雅裕、宮尾俊太郎、佐藤めぐみ

東北の小藩「海坂藩」の組頭・寺井甚左衛門の一人娘、以登(北川景子)は、男にも劣らぬ剣の使い手。ある日彼女は、下級武士ながら藩随一の剣士、江口孫四郎(宮尾俊太郎)と出会う。以登は父に願い出て、孫四郎との試合が実現する。結果は完敗だったが、孫四郎に対し憧れ以上の感情が芽生える。しかし、孫四郎は…

 藤沢周平が舞台にする事が多い東北地方の架空の藩「海坂藩」を舞台に描かれるはかない恋の結末。

 剣術の試合に敗れて倒れたところに肩を抱かれただけの関係の、孫四郎への思いを持ち続けた北川景子は、孫四郎が陥れられて自害した事件の事情を調べ、敵を討つ事を決意する。

image 日本髪の北川景子は、ずっと眉間にしわを寄せて難しい顔をしている。「まあ、美人だしこんなもんか」と思っていたが、剣術シーンでのお姿は、まさに「美少女剣士」。凛々しくてお美しい。

 時代劇らしく女性はひたすら耐えるだけかと思ったら、(この時代としては例外的に)活動的なヒロインを中心としたメリハリのある話だった。

 最初は助平で頼りにならない印象だったが、実は意外に役に立った婚約者役の甲本雅裕が良かった。

 普段、時代劇はあまり観ないが、これは(現実的はどうかは別にして)面白かった。



「ターミナル」
image公開年:2004年
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ

ヨーロッパの小国からニューヨークのJFK国際空港に降り立ったビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)は、ある大事な約束を果たす目的があった。しかし、いざ入国しようとした矢先、彼の国でクーデターが発生し、事実上国家が消滅してしまう。これによってパスポートが無効となった彼は、アメリカへの入国を拒否され、情勢が安定するまでは帰国することもできず、空港内に完全に足止めされてしまう

 「『フォレスト・ガンプ』の空港ホームレス版」みたいな映画。

 トム・ハンクスは、「ダ・ヴィンチ・コード」の教授役より、こういう役がピッタリ。

 空港のロビーで生活するトム・ハンクスと、ブルカラーの人たちの人情話。

 「課長。それは『ミステリーゾーン』じゃなくて『アウターリミット』です」みたいな小ネタも面白かった。



「山桜」
image公開年:2008年
監督:篠原哲雄
出演:田中麗奈、東山紀之

江戸時代。東北の小藩海坂藩の下級武士の娘・野江(田中麗奈)は、前の夫に病気で先立たれ、磯村庄左衛門と2度目の結婚をしていた。叔母の墓参りの帰りに、磯村との縁談がある以前に縁談の申込があった、剣術の名手で武士の手塚弥一郎(東山紀之)と偶然出会う。
そんなある日、手塚は農政を我が物とし私腹を肥やす諏訪平右衛門に対し、城中で刃傷沙汰を起こして投獄されてしまう


 「花のあと」と同じく藤沢周平が原作の架空の海坂藩を舞台にした下級武士の物語。

 時代劇の脇役である「耐える女」に焦点を当てた映画。

 田中麗奈は、コミカルな演技の方が印象に残っていたが、こういう不幸な女性をやらせても上手い。

 物語が、結局白黒つかずに終わったのが物足りないが、なんか雰囲気のある映画だった。



「Beauty うつくしいもの」
image公開年:2007年
監督:後藤俊夫
出演:片岡孝太郎、六代目 片岡愛之助、麻生久美子

昭和10年、長野県伊那路村。少年・半治(片岡孝太郎)は村歌舞伎と出会い、舞手の雪夫(片岡愛之助)に誘われて、自ら歌舞伎の道へ。村の看板役者となった二人に、やがて召集令状が……

 歌舞伎役者が村歌舞伎の役者を演じ、戦争の悲劇で引き裂かれた友情の再生を描く壮大な人間ドラマ。

 本業を持つ人たちが、村の伝統芸能に掛ける熱意を上手く表現していた。

 主人公の妹役で出ている麻生久美子は、あまり活躍せず、「ヒロイン」と言えるのは片岡愛之助の方。

 地味な話だが、感動しました。



「風花 kaza-hana」
image公開年:2000年
監督:相米慎二
出演:小泉今日子、浅野忠信、麻生久美子

満開の桜の樹の下で目覚めた男(浅野忠信)と女(小泉今日子)。男は文部省のエリート官僚で、女は30過ぎの風俗嬢。酒の飲み過ぎで記憶をなくしている男だが、彼女の故郷北海道への5年ぶりの帰郷に付き合うと約束したらしい。状況の把握できないまま男は女とともに北海道まで旅をすることに……

 エリート官僚だが人間的には問題の多い浅野忠信と、結婚していて子供もいたが訳ありで一人暮らしの小泉今日子が、回想シーンを織り交ぜながら旅を続けるうちにお互いを理解していくロードムービー。

 これが、相米慎二監督の遺作になったらしい。

 恵まれた環境にいながら人間的に共感が持てない浅野忠信と、波瀾万丈で逆境だらけの人生を送りながら明るさを失わない小泉今日子の旅を淡々と描く。

 雰囲気で察しないといけないのかもしれないが、あまりにも遠回しすぎて、良くわからないシーンが多く、何が言いたかったのか良くわからないまま終わる。

 麻生久美子が、浅野忠信の恋人のエロいOL役で2シーンだけ出ている。



「ゼブラーマン」
image公開年:2003年
監督:三池崇史
出演:哀川翔、鈴木京香、渡部篤郎、大杉漣

2010年の横浜市。小学校のダメ教師、市川新市(哀川翔)は、妻(鈴木京香)には浮気され、娘(市川由衣)は援交、息子はイジメにあい、学級崩壊に加えて家庭も崩壊。
そんな新市の憧れは、34年前〃話で番組打ち切りとなった幻のヒーロー“ゼブラーマン”。記憶を頼りに自作のコスチュームまで作り、夜な夜な通りを歩いていた。ところがちょうどその頃、八千代区では様々な異変が起こり始めていた…


 (スペクトルマンとかライオン丸の)ビープロが作っていたみたいなマイナーヒーロー物に憧れていた冴えない中年が、リアルにヒーローになってしまう、「スパイダーマン」とかその手のヒーロー物の日本版。

 脚本が、クドカン。

 コスチュームはともかく、なんで戦闘力が増したり大ジャンプが出来るようになったのかの説明(考証)は一切ないが、切れのいいアクションは思った以上に良く出来ていた。

 水木一郎さんの挿入歌がナイス。

 冒頭にバーチャルな(?)女子アナとして麻生久美子が1シーンだけ出ているが、これは、麻生久美子のデビュー作(1995年の「BAD GUY BEACH」)の監督が哀川翔だった関係らしい。



「明日やること ゴミ出し 愛想笑い 恋愛。」←割とおすすめ
image公開年:2010年
監督:上利竜太
出演:谷村美月、西田尚美

テレビ局で働く新人AD(谷村美月)がアクの強いギョーカイ人たちに振り回されながらも、夢に向かって奮闘する姿を描く

 すれていないADの谷村美月が見た「デタラメでセクハラし放題で、まともな人間がいないTV業界」みたいな話。

 吉本興業とのコラボとは言っても、ここまで風刺されて日テレがOKを出したのにビックリ。本当に「いい人」は一人も出てこない。

 企画会議の無意味さは、「他の業界でもこういう事あるよなー」と笑わされた。

 前半の踏み込んだ表現(?)に対して、谷村美月が成功するきっかけを掴んでからの展開は、あんまりにもいい加減だったが、そこまでの谷村美月の演技には好感が持てた。

 ただし、タイトルに「恋」とあるが、ラブストーリーの部分はほとんどなし。

 本人役で出ている桂歌丸とか新山千春とか坂田利夫も面白かった。



「陰日向に咲く」
image公開年:2008年
監督:平川雄一朗
出演:岡田准一、宮崎あおい、伊藤淳史、平山あや、西田敏行、三浦友和

大型台風が接近中の東京。ギャンブルから足が洗えず、オレオレ詐欺に手を染める青年(岡田准一)。若い頃に売れない芸人(伊藤淳史)に恋した母(宮崎あおい)の恋の軌跡を辿る女性(宮崎あおい 二役)。25歳の崖っぷちアイドル(平山あや)…。一見、無関係な彼らの人生が、台風の接近と共に不思議な縁に導かれるように次第に交錯していく…。

 劇団ひとりの連作短編集を再構成した映画。写真を撮る事に目覚めるOLの話だけ割愛されている。

 様々な事情を持つ人々の運命が、後半にかけて交差していく群像劇だが、売れないアイドル平山あやのパートだけは、他とは関係なく進む。

 芸達者な人たちが多いので、シーンシーンは良く出来ている(満面の笑顔で漫才をやる宮崎あおいは可愛かった)と思うが、通しの映画としてみると、どこら辺に焦点があるのかわかりにくい。

 平山あやのパートが一番面白かった。



「僕の彼女はサイボーグ」
image公開年:2008年
監督:クァク・ジェヨン
出演:綾瀬はるか、小出恵介、桐谷健太、吉高由里子

冴えない人生を送る青年と、未来からやって来たサイボーグの美女が繰り広げる切ない恋の行方

 「もしドラえもんが美少女ロボットだったら」みたいな作品。

 主人公が飼っていたイグアナを、綾瀬はるかが料理のオカズにしてしまうとことか、まったく考慮されていないタイムパラドックスとか、違和感を感じる点が多くあり、いい悪いは別にして国民性の違いを強く考えさせられる作品。

 「首から上は写っていない胸を強調した綾瀬はるかナメの小出恵介」みたいな、わかりやすいサービスカットもあったが、やっぱり観ていて感じる違和感は、最後まで続いた。

 未来の女子高生役で吉高由里子が1シーンだけ出ている。



「電撃婚」
image公開年:2010年
出演:田中麗奈、西村雅彦、酒井若菜

結婚する予定だった彼氏に振られた30歳のOL華恵(田中麗奈)は、彼氏の連帯保証人としての借金も抱え、金持ちの調香師ハチ(西村雅彦)と結婚し借金を返済する計画を立てるが…

 「こんな映画、知らなかった」と借りてみたが、どうもインターネットで画像配信されていた物をDVDにまとめた物らしい。

 だからなのか、割と軽めの内容なのに上演時間が2時間以上あった。

 「最初は形だけの結婚だと思っていたけど、いつの間にかあなたの事が…」みたいな、定番のストーリーだが、それなりに上手い人たちが演じていたので、なんか安心して楽しめた。



「ファイヤーウォール」
image公開年:2006年
監督:リチャード・ロンクレイン
出演:ハリソン・フォード、ポール・ベタニー、バージニア・マドセン、ロバート・パトリック、ロバート・フォスター

家族を人質に取られたコンピュータ・セキュリティの専門家と強盗集団の知略を駆使した攻防をスリリングに描く

 ハリソン・フォード主演の映画としては、割と最近の作品。

 普通のコンピュータ技術者が、家族を人質に取られて強盗集団の命令のままに、勤務先の銀行の口座から1億ドルを盗む事を強要される。

 職業倫理と家族愛の板挟みの緊迫感はあったが、強盗集団が、リーダー以外は、ボヤッとしている奴や家族に同情する奴など、一枚岩でないため、そんなにギリギリの感じはなかった。

 ハリソン・フォードは、相変わらず何をやってもそこそこ上手いが、さすがにアクションは厳しい年齢になった。
posted by utsuno at 23:45| Comment(0) | 作品感想

2012年01月04日

映画の感想--12月分(「剱岳 点の記」他)

 なんか12月は調子に乗ってTSUTAYAの店舗で50円で借りた旧作を大量に観たので、まだまだ感想が残ってます。相変わらず雑多…

「ウォール・ストリート」
image公開年:2010年
監督:オリバー・ストーン
出演:シャイア・ラブーフ、マイケル・ダグラス

勤務先の投資銀行が破綻し慕っていた経営者が自殺するという悲劇に直面した若き金融マン、ジェイコブ(シャイア・ラブーフ)は、伝説の投資家であるゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)に接近するが…

 アメリカの金融界を描いて伝説となった1987年の「ウォール街(Wall Street)」の続編。タイトルがややこしいが、こちらの原題は「Wall Street:Money Never Sleeps」となっている。

 普通、続編を作るとしたら、前作の主人公バド・フォックス(チャーリー・シーン)のその後を描くところだが、この映画は、前作のアンチヒーローであったゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)と彼に近付く若い野心家の視点からストーリーが展開する。

 「Zガンダム」がアムロのその後を描くのではなくて、(アンチヒーローだった)シャアとカミーユの話になったようなものか。

 ちなみにアムロ(バド・フォックス)も「Zガンダム」程度には出て来る。

 そのバト・フォックスとゴードン・ゲッコーの再会シーンのマイケル・ダクラスの懐かしそうな顔の演技が、味があってとても良かった。しかし、前作では「金よりも大事な物がある」と言ってた「ブルースター航空」を「売却しちゃった。儲かったよ」とこだわりなく話すバド・フォックスはどうかと思うが。

 「金こそ全て」だったゴードン・ゲッコーが最後に人間味を見せる事で、前作以来のテーマに結末がつく。

 吹き替え版でのゴードン・ゲッコー役の津嘉山正種さんの声が渋くて良かった。



「海でのはなし。」
image公開年:2006年
監督:大宮エリー
出演:宮崎あおい、西島秀俊

スピッツの音楽をモチーフに、不器用で心優しい男と女の淡く切ない恋を描く

 お互いに問題を抱えた男女(宮崎あおいと西島秀俊)の触れ合いを、スピッツの音楽と共に描く。

 2人の家族に関する説明的な場面はあるが、それ以外に特になにも起きずに淡々と進む。

 「映画」と言うより「長編プロモーションビデオ」的な実験作。監督は、CMプランナー、コピーライター出身のクリエイターらしい。

 こう言う映画も「あり」とは思うが、この映画に関しては「なし」。せっかく味がある曲と雰囲気がある主演の二人がもったいない感じ。

 曲とシーンが合ってない場面が多すぎてちぐはぐな印象を受ける。もっと、曲の内容通りのベタな場面設定なら良かったのに。



「好きだ、」←一部の方にお薦め
image公開年:2005年
監督:石川寛
出演:宮崎あおい、西島秀俊、永作博美、瑛太

ひと組の男女の17年にわたる愛の軌跡

 前に感想を書いたが「tokyo.sora」という映画があって、基本的に単館上演だったので話題になる事も少なかったが、妙に気になっていてDVDが出た時に借りて観た。

 本上まなみに井川遥をはじめとする東京で暮らす6人の女性の群像劇だが、演技らしい演技がほとんどなくて、出演者がぼそぼそと喋るだけでストーリーが進んでいく映画だった。実際に、シチュエーションだけ設定して、セリフはほとんどアドリブで撮っていたらしい。

 事件はそれなりに起こるものの、あまりにナチュラルな演技で、非常に不思議な映画で、誰にでも勧められないが、個人的には気になる映画だった。

 その、石川寛監督が撮った2本目の映画がこれ。(現在まで、映画はこの2本だけ)

 高校生時代の宮崎あおいと瑛太、それと宮崎あおいの姉の三角関係を、抑えたトーンの映像と「tokyo.sora」と同じく、ぼそぼそと喋る長回しのセリフで描いている。

 姉の交通事故をきっかけとして、2人が別れて17年が経過し、宮崎あおいは永作博美に、瑛太は西島秀俊に成長する。

 最初、このキャスティングを見た時に「無理があるだろ」と思ったが、映画を観たら不思議と違和感がなかった。まあ、どっちも超童顔だし。

 結局、姉の事故以外の事件はなにも起こらず、西島秀俊が永作博美に「好きだ」と言って、17年間の回り道が終わりエンドロールが出てくる。

 17年かけて2人の仲は、キスはおろか手を繋ぐどころか「好きだ」の言葉が到達点だったのである。

 前作と同じく誰にでも勧められないが、もの凄く時間があって、疲れていて、純粋な恋愛物が観たい方は、騙されたと思って観て下さい。

 私は、結局2回観てしまった。



「ボックス!」
image公開年:2010年
監督:李闘士男
出演:市原隼人、高良健吾、谷村美月

高校のアマチュア・ボクシングを舞台に、対照的な2人の幼なじみが、ボクシングを通して栄光と挫折を味わいながら成長していく姿を描く

 亀田兄弟か辰吉みたいな市原隼人は、やんちゃで才能のあるボクサー役にピッタリ。

 優等生で努力家の高良健吾との対比が面白かったが、物語中盤で2人の対戦が実現してしまい、その後は、ちょっと中途半端な構成だった。

 ライバル校の強豪選手との戦いを乗り越えて、2人が戦う試合をラストに持って行った方が良かったのでは?

 谷村美月は、ボクシング好きでしっかりした女子高生を好演していたが、途中で突然死んでしまう。

 全体の構成は今ひとつだったが、ボクシングのシーンなんかは迫力があった。



「シャーロック・ホームズ」
image公開年:2009年
監督:ガイ・リッチー
出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ

ホームズの活躍で、ロンドンをさせていた連続殺人事件がみごと解決した。犯人ブラックウッド卿は死刑に処せられたはずであったが…

 何度も映像化されてきたシャーロック・ホームズの映画。(私は、NHKでやっていた露口茂が声を当てていたTVシリーズが印象に残っている)

 知的な推理で事件を解決していくのがホームズのイメージだが、この映画では、アクションシーンが多い。

 ホームズがロバート・ダウニー・Jrで吹き替えが藤原啓治なので、「アイアンマン」を観ているような気になる。

 ホームズならではの謎解きもありつつ、テンポ良くストーリーが進む。

 ホームズ映画としては違和感もあるが、19世紀のロンドンの雰囲気も良く出てるし、探偵アクション物としては面白かった。

 ホームズの宿敵のモリアーティ教授が声だけで出演していたり、明らかに続編を考えていたようだが、実際に2012年にパート2が製作される事が決まったらしい。



「奥さまは魔女」←おすすめ
image公開年:2005年
監督:ノーラ・エフロン
出演:ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン、マイケル・ケイン

元ビッグスターで現在は落ちぶれ気味の俳優ジャック(ウィル・フェレル)に、TVドラマ「奥さまは魔女」のリメイク版のダーリン役としての出演依頼がくる。ジャックは主役である魔女「サマンサ」よりも自分を目立たせようと、素人のイザベル(ニコール・キッドマン)をサマンサ役として抜擢する。
しかし、イザベルは普通の恋に憧れ人間界にやってきた本物の魔女であった。


 人気TVシリーズのリメイクは珍しくないが、この映画の場合「リメイクの製作」を描いた映画である。しかも、サマンサ役に抜擢されたのは、本物の魔女。

 ひねりが効いてなかなか面白い設定だが、ストーリーの方は、定番のラブストーリーで、役柄ではなく本当にジャックに恋したイザベルが、真実を明かした事で一度破局した恋が最後には…と、全体にベタな流れ。

 でも、主演のニコール・キッドマンが演じる天然系の魔女はチャーミングだった。

 問題は、主人公が恋するジャックが、あまり魅力的に見えない事か。

 ジャックの昔の恋人が出て来て、邪魔だと思ったイザベラが魔法でTVセットの照明を落としたら、恋人が大けがしてしまい、「あら。やり過ぎちゃったわね」と時間を巻き戻してなかった事にするシーンが面白かった。

 吹き替え版だとイザベラの父親の魔法使いは、TVシリーズであの印象的なナレーションを担当した中村正があの声で当てている。



「八日目の蝉」
image公開年:2011年
監督:成島出
出演:井上真央、永作博美、小池栄子

不倫相手の赤ちゃんを誘拐した女性(永作博美)が、4年間にわたって母と娘として過ごした逃亡生活の顛末と、誘拐犯に育てられた少女(井上真央)が成長し、やがて自らの過去と向き合う姿を描く

 NHKのTVシリーズでは、檀れいと北乃きいだった。

 TVシリーズでは、檀れい(誘拐している時期)のパートに重点が置かれていたが、映画版では井上真央のパートが主になっている印象。

 永作は、追い詰められた逃亡犯をリアルに演じていたが、檀れいに比べるとなんか同情できなくて、「ひどい犯人だなー」と思わせる。(実際に、ひどい事をしてるんだが、TVシリーズでは、犯人に同情するような演出が多かった気がする)

 小池栄子が、「井上真央と同じ宗教団体の施設で育てられた男性恐怖症のライター」というとてもそう見えない役を演じている。

 TVシリーズでは、最後に犯人と娘が出会うシーンが合ったが、映画版では無し。それもあって、なんか「なにがテーマなのか?」がわかりにくい映画だった。



「初恋」
image公開年:2006年
監督:塙幸成
出演:宮崎あおい、小出恵介

“三億円事件”をモチーフに、事件の裏に隠された真相と実行犯となった18歳の女子高校生の切ない初恋の物語を描く

 恵まれない少女時代を過ごした宮崎あおいが、60年代の学生運動の活動家と出会い、その活動の手助けに「三億円強奪事件」の実行犯となることを決意する。

 ひたすら男性のために尽くそうとする宮崎あおいの抑制された演技は良かったが、そもそも、どうして惹かれるようになったのかが良くわからないだけに、今イチ感情移入できない。

 60年代の町並みや風俗は(多分)低予算の映画としては頑張っていた。

 結局は三億円強奪は、史実の通り成功するが、そこで終わってしまい話のオチがない。



「県庁の星」
image公開年:2006年
監督:西谷弘
出演:織田裕二、柴咲コウ、佐々木蔵之介、紺野まひる

県庁のキャリア公務員、野村聡(織田裕二)は極端な上昇志向の持ち主。彼は、民間企業との人事交流研修のメンバーに選出されるが、派遣されたのは田舎の三流スーパー。しかも、野村の教育係となった二宮あき(柴咲コウ)は自分より年下のパート店員だった…

 エリート公務員が零細民間企業に出向し、理想通り行かない現実に目覚める。

 「公務員はダメだ」と言ってるだけじゃなくて、公務員の嫌な所といい所を公平に描いているとは思う。

 柴咲コウが、現場のたたき上げでしっかりした民間企業のパート(職場のキーマン)を演じている。適役。



「自虐の人」
image公開年:2007年
監督:堤幸彦
出演:中谷美紀、阿部寛、遠藤憲一、カルーセル麻紀

ひなびたアパートに暮らす元ヤクザのイサオと内縁の妻、幸江。イサオは仕事もせずに酒とギャンブルに明け暮れ、すぐにちゃぶ台をひっくり返す乱暴者。それでも幸江はイサオと一緒にいるだけで幸せだと感じていた

 超高速カメラを使ったちゃぶ台返しの映像をこだわって撮った映画。

 阿部寛の演じる旦那は、業田良家の原作そっくり。

 中谷美紀演じる主人公は、けなげで献身的で「なんでこんなヒモみたいな男に尽くすのかな−」と思わせるが、後半で幸せを掴みそうになるものの事故に遭ってしまい意識不明になる。

 ここから、30分ほど回想シーンに入って、学生時代の中谷美紀(演じているのは別の娘)とアジャ・コング(同じく別の娘)の友情物語が延々と続く。

 結局、中谷美紀は目覚めてハッピーエンドになるが、もうちょっと山場があった方が良かったと思う。



「劔岳 点の記」←おすすめ
image公開年:2008年
監督:木村大作
出演:浅野忠信、香川照之、宮崎あおい、松田龍平、仲村トオル、小市慢太郎

明治39年、陸軍参謀本部陸地測量部の測量手、柴崎芳太郎は、国防のため日本地図の完成を急ぐ陸軍から、前人未踏の山である劔岳の初登頂と測量の命令を受ける。そんな彼らの前に日本山岳会という強力なライバルが出現する

 日本映画界を代表する名カメラマン木村大作の初監督作品。「八甲田山」なんかも撮っているらしい。

 山岳映画としては、非常に真面目な映画だが、史実に基づいているからドラマチックさには欠ける。

 どのくらいリアルとか言うと、剱岳の頂上前で「ここが最後の難関だ」とメンバーが意気込む場面の次のシーンでは既に登頂に成功している。どうやらあまりに大変すぎて、最後の登頂シーンは撮影できなかったらしい。

 ベテランのシェルパ(案内人)を演じた香川照之を別にすれば、主演の浅野忠信にしても小栗旬にしても、非常に押さえた演技でリアルさを増している。(噂では、登山が大変で装備を減らすために台本さえ持って行ってなかったとか)

 唯一、宮崎あおいが出てくる浅野忠信との夫婦団欒のシーンだけがラブラブで、全然トーンが違う。(どこかの評論で読んだが「老人のあおい萌え!」)

 宮崎あおいの「好きなくせに〜」のセリフはなんかエロかった。

 基本的には悪人は一人も出てこない映画だが、この場合の「敵」は大自然だったのかも。

 映画的には、「任務のため」仕事として慎重に歩を進める主人公のグループが成功して、「名声のため」に趣味として登山している山岳会は功名を急いでしまい遭難してしまうのがメリハリがあって良かったと思うが、実際にはどちらも成功する。山岳会が、測量部隊に健闘を讃える旗信号を送るシーンは良かった。

 撮影の苦労や、「日本にこんな秘境があったのか!」と言う雄大な自然の映像なんかを含めて、文句なしの力作。

 こんな映画は、大スクリーンで観たかった。
posted by utsuno at 00:04| Comment(0) | 作品感想

2012年01月02日

映画の感想--11月〜12月分

2012年になったというのに、まだ去年の映画のネタです。ちょっと観るペースが速すぎて、感想が追い付きません。
正月休みの間に書いておかないと…
相変わらず、観た順の雑多なラインナップです。


「罪とか罰とか」
image公開年:2008年
監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:成海璃子、永山絢斗、段田安則、犬山イヌコ、奥菜恵

売れない崖っぷちグラビアアイドル(成海璃子)が、ひょんなことから“一日警察署長”となり奇想天外な出来事に巻き込まれていく

 ジャンル的に言うと「不条理コメディ」なんだろうが、殺人鬼とか人の死をサラッと描いていて、あまり笑えない。

 ただ、「時効警察」の定食屋のおばちゃんなんかをやっていた個性派女優(でミュージシャン)の犬山イヌコ演じるマネージャーが、一緒に誘拐されたグラビアアイドル(成海璃子とは別)を「いま言わなくてもいいだろ!」と犯人に怒られながら説教する場面や、一日署長の成海璃子が、突然権力を振るい始めて、部下の警察官に命令を出すシーンは面白かった。

 麻生久美子が3カットだけ出ている。



「英国王のスピーチ」
image公開年:2010年
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ

英国王ジョージ5世の次男ジョージ6世は、幼い頃から吃音というコンプレックスを抱え内向的な彼は、スピーチを苦手としていた。そんな夫を心配する妻エリザベスはスピーチ矯正の専門家ライオネルに最後の望みを託す。その矢先、兄エドワード8世が突如王位を返上、恐れていた国王の座に就くことを余儀なくされるジョージ

 アカデミー賞受賞作品。

 意外に庶民的な英国王と、専門医ではないスピーチ矯正の専門家が、最初は対立しながらも、徐々に身分を越えた友情を育てていく過程を、第2次世界大戦前のイギリスの社会を背景に、淡々と描いている。

 エドワード8世退位の事情も、この映画を観て良くわかった。

 食べる事が好きでチャーミングな皇后エリザベスを演じたヘレナ・ボナム=カーターが良かった。



「プリンセス トヨトミ」
image公開年:2011年
監督:鈴木雅之
出演:堤真一、綾瀬はるか、岡田将生、中井貴一

大阪を訪れた会計検査院の3人の調査官が、この地で脈々と守り継がれてきた驚くべき秘密に触れる事で起こる騒乱

 「『ダヴィンチ・コード』がヒットしたから、日本でも何かこんな企画を」って事だと、「豊臣秀吉の血筋が…」とか「聖徳太子の祖先が…」みたいなのしかないのか?日本には。

 それなりに芸達者な人たちが演じているので、場面場面では飽きずに見せるが、話全体が荒唐無稽すぎて楽しめない。(綾瀬はるかが必然性なく胸を揺らして走るシーンは印象的だが)

 綾瀬はるかは、「鹿男あおによし」とか「ホタルノヒカリ」と同系列の天然系の女性を演じるといいなと再認識した。



「亀は意外と速く泳ぐ」
image公開年:2005年
監督:三木聡
出演:上野樹里、蒼井優、岩松了、ふせえり、伊武雅刀、温水洋一、嶋田久作

夫が海外単身赴任中の平凡な主婦・片倉スズメ(上野樹里)。話し相手はペットの亀だけという単調な毎日にウンザリしていた彼女は、“スパイ募集!”の貼り紙を見つけ思わず電話してしまう

 監督が時効警察の三木聡。

 上野樹里が「スパイ」の面接会場で出会うのは、岩松了とふせえりという時効警察ではおなじみの面々。

 それ以外にも伊武雅刀や嶋田久作や温水洋一という個性的な俳優を配して、不条理なストーリーの合間に小ネタをちりばめている。

 つまり、「麻生久美子が出ない時効警察のプロトタイプ」みたいな映画である。

 上野樹里は「のだめ」と同じ演技で日常に飽いた若い主婦を上手く演じていたが、小ネタに関しては時効警察ほどは笑えない。

 蒼井優がちょっと変人の友達役で出ている。



「ゴールデンスランバー」
image公開年:2009年
監督:中村義洋
出演:堺雅人、竹内結子

見えない巨大な力によって首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の懸命の逃亡劇

 原作は伊坂幸太郎。

 理不尽な容疑をかけられた堺雅人の逃亡劇と、学生時代の青春の思い出を交互に描く。

 ストーリー的には突っ込みどころ満載だが、追い詰められてパニクっている坂雅人の演技は良かった。

 陰謀の結末よりも、クライマックスの堺雅人と竹内結子のキスシーン(回想だが)が盛り上がった。

 登場シーンで、自分でスローモーションを再現する花火職人の親方を演じた竹中直人がおかしかった。

 最後は、ちょっと救いのないオチだと思うが、堺雅人の両親役の伊東四朗と木内みどりのたくましさに救われた。



「利休」
image公開年:1989年
監督:勅使河原宏
出演:三國連太郎、山崎努、松本幸四郎、三田佳子

千利休は豊臣秀吉の茶頭として茶の湯を通して全国の武将を魅了し、わびの極致と言われる京都・山崎の待庵など贅の限りを尽くし自分の世界を築いていった。しかし、石田三成の台頭により、秀吉と利休の関係が狂い始めた…

 DVD化はされておらず、NHKのBSで初めて見た。

  千利休が三國連太郎で豊臣秀吉が山崎努。この二人は、原哲夫の「花の慶次」に出てくる利休と秀吉のモデルになっている事で有名。(外観も所作もそっくり)

 わびの様式美をカラー映像で描いていて、活字で読んでも良くわからなかった事が、「そうだったのか!」と良くわかるようになっている。花一輪の美しさを際立たせるために、他の花を切ってしまうところとか、秀吉に命じられて、梅の美しさをあえて散った花びらで表現するところが印象的だった。

 古田織部も出ていて、人気時代劇マンガ「へうげもの」なんかへの影響も感じられる。



「砂時計」
image公開年:2008年
監督:佐藤信介
出演:松下奈緒、夏帆、戸田菜穂

両親の離婚により東京から島根県へ移り住んだ14歳の水瀬杏(夏帆→松下奈緒)は、母を自殺で亡くしながら、初恋の相手・北村大悟に支えられながらはぐくんだ10年の愛

 昼ドラでもやっていたらしい。

 夏帆が、純粋な少女の恋を上手く演じていた。

 松下奈緒になってからは、ちょっと精神的に病んだ感じだったし、特にストーリーの盛り上がりもないままで終わってしまったが、ハッピーエンドだからこれで良かったのかも。



「東京少年」
image公開年:2007年
監督:平野俊一
出演:堀北真希、石田卓也

幼い頃に両親を亡くし、祖母と2人暮らしの少女、みなと(堀北真希)。彼女の心の支えは、“同い年”という以外何も知らない少年、ナイトとの文通だった。そんなある日、彼女はバイト先で出会った浪人生のシュウに淡い恋心を抱くが…

 堀北真希による堀北真希(のファン)の為の映画。

 中性的な魅力があったこの年代の堀北真希という素材を使ったサイコミステリー風の映画だが、パッケージも予告編もネタバレだし、そうじゃなくてもしばらく観ていたら「ああ。二重人格の話ね」とわかる。

 堀北真希の美しさのみ印象に残った。



「涙そうそう」
image公開年:2006年
監督:土井裕泰
出演:妻夫木聡、長澤まさみ、麻生久美子

両親の再婚で兄妹となった洋太郎(妻夫木聡)とカオル(長澤まさみ)。だが父は失踪、母も他界し、2人は幼くして両親を失ってしまう。やがて月日は流れ、本島でバイト生活をする洋太郎のもとに、高校に合格したカオルがオバァと暮らす島を離れやって来た。そして、洋太郎のボロアパートで兄妹ふたりだけの生活が始まるが…

 「同居する血の繋がらない兄弟」と言えば「あだち充」の「みゆき」を連想するが、「若松真人」が妻夫木で、「若松みゆき」が長澤まさみ。それで「鹿島みゆき」が、麻生久美子。

 助け合って懸命に生きようとする兄妹に襲いかかる理不尽な障害の数々。詐欺はともかく、頑張りすぎた妻夫木が、結局無理がたたって死んでしまうのは、あまりにも唐突だった。

 麻生久美子は、育ちが良くて感じのいい医大生を感じ良く演じていた。



「空へ ─救いの翼 RESCUE WINGS─」
image公開年:2008年
監督:手塚昌明
出演:高山侑子、渡辺大、井坂俊哉、金子賢、瀬戸早妃

女性初の救難ヘリUH-60Jのパイロットとなった川島遥風(高山郁子)が、挫折を乗り越え過酷な人命救助の任務に向かう

 東宝でいい意味でマニアックな大作ばっかり撮っていた手塚昌明監督の第5作。(ちなみに、これまでの4作は「ゴジラ×メガギラス」「ゴジラ×メカゴジラ」「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」「戦国自衛隊1549」)

 父親が殉職したレスキュー隊員だった高山郁子が主演した事でも有名な(?)映画。

 航空自衛隊全面協力なので、戦闘機もヘリも実機がバンバン出てくる。

 「若者の挫折、苦悩、友情、努力、勝利(目標達成)」を描いたストーリーは、予定調和ではあるが、手塚監督らしく、破綻なく大作をまとめている感じ。

 ちなみに、劇中では20歳以上の高山郁子は、この時に実際は15歳だったんだとか。大人びてます。



「時をかける少女(2010)」
image公開年:2010年
監督:谷口正晃
出演:仲里依紗、安田成美、中尾明慶

芳山あかり(仲里依紗)は、芳山和子(安田成美)が勤務する大学に合格し、希望に満ちた未来に胸をときめかせていた。そんなある日、和子が交通事故に遭ってしまう。「過去に戻って、深町一夫に会わなくては…」と昏睡状態で必死に訴える母の願いを叶えるため、母が開発した薬を使って、あかりは過去にタイムリープするが…

 原田知世が出演した1983年の「時かけ」が、当時の10〜20代の男性やクリエーターに与えた影響については、書き始めるときりがないので書かない。(「ゆうきまさみ」とか「とりみき」が当時、原田知世が出るマンガばっかり描いていたとか)

 この映画は、その大林版の正当な続編と言える作品である。(舞台が尾道ではないが)

 しかし、観た人のほとんどが思うはずだが、「なんで芳山君は原田知世じゃないの?」。(原田知世は、1997年の角川映画版の続編に1回だけナレーションで出演した後は、「時かけ」に関わる事がなくなった)

 まあ、安田成美でもそんなにイメージは違わないが…

 1970年代の風俗とか自主映画の雰囲気が上手く表現されていたし、後の父親との出会いとか、タイムパラドックスに干渉できないもどかしさとか、「タイムトラベル物」としても良く出来ていた。

 と言うわけで、充分楽しめた佳作だと思うが、やっぱり芳山君は原田…(以下略)
posted by utsuno at 10:42| Comment(0) | 作品感想

2011年12月26日

映画の感想--「リアル・スティール」他


「リアル・スティール」←オススメ

image公開年:2011年
監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン、ダコタ・ゴヨ

生身の人間の格闘技に代わりリモコンで遠隔操作されたロボット同士が戦う“ロボット格闘技”が大流行している2020年。プロボクサーだったチャーリー(ヒュー・ジャックマン)は、スクラップ寸前のロボットを闇試合に出場させて一攫千金を夢見ていた。そんなある日、離婚のため離れて暮らしていた11歳の息子マックス(ダコタ・ゴヨ)を預かることになり、慣れない父子の共同生活が始まるが、廃工場で旧式ロボット「ATOM」を発見したことから2人の運命が大きく変わっていく

 主演は「X-MEN」のウルヴァリン役のヒュー・ジャックマン。ちなみに、吹き替え版の声優さんも同じ。

 断絶した父子の再生、挫折からの復活、無名の新人の強大な力への挑戦…、映画の定番の要素を詰め込んだハリウッド大作。

 ざっくり言えば「クレイマー、クレイマーの親子が、ロボットプロレスで頂点を目指してロッキーみたいなアメリカンドリームを手にする話」。

 何のひねりも深みもない映画で、話の展開も全て「お約束」だが、その範囲内では文句なく楽しめる快作。製作は、スピルバーグとゼメキスという「バック・トゥ・ザ・フューチャー」コンビなので、ハートフルで面白い話を作らせたらお手の物。

 息子役のダコタ・ダヨは、しっかりしているようで家族の愛に飢えていて、ロボットプロレスとTVゲームのマニアで、ダンスが上手くてエンタテインメント興業のトークにも対応できるという、ちょっと盛りだくさんすぎる子供をチャーミングに演じていた。

 主人公親子が最初に使うロボット「日本帰りのNoisy boy」のデザインが鉄人28号みたいで全面に「不良男子」なんかの漢字がペイントされていたり、その後で発掘して使う事になる主人公ロボットの名前が「Atom(アトム)」だったり、ラスボスの設計者の名前が「タクマ・シドー」(「逞し道」?)って日本風の名前だったり、ロボット先進国の日本に対する敬意も感じられた。

 ラストは、まったく「ロッキー」と同じで、続編が作れる終わり方だったが、さて…

 この冬に観た映画では、文句なくお薦め。


「源氏物語 千年の謎」
image公開年:2011年
監督:鶴橋康夫
出演:生田斗真、中谷美紀、窪塚洋介、東山紀之、真木よう子、多部未華子、田中麗奈

藤原氏が勢力を伸ばす平安時代。“物語の中の光源氏の世界”と“物語を書いた紫式部の世界”が交錯する世界を描く

 監督は「愛の流刑地」なんかを撮った人。そのためか、ラブシーンは意外にねちっこい。

 美形揃いで優雅な貴族の世の中を描いているが、現実世界も物語の世界も、男性優位で「無理矢理やっちゃえば勝ち」の女性には厳しい時代である。

 藤原道長も光源氏も、倫理観も自制心もなくてひどい奴らである。

 中谷美紀はこの時代の才女を上手く演じていたと思うが、物語世界の語り方が鼻にかかっていて、「大奥」のナレーションみたいだった。

 多部ちゃんは、世間知らずながら清純なお姫様役。田中麗奈は、「ゲゲゲの鬼太郎」に続く妖怪役。

 周囲に聞こえる風の音や虫の鳴き声が平安時代を感じさせた。

 原作があるので仕方はないが、もうちょっと山場なり盛り上がりなりを作れなかったものか。


「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」
image公開年:2008年
監督:塚本連平
出演:佐々木蔵之介、市原隼人、麻生久美子

1979年のとある田舎町を舞台に、イタズラの天才“ママチャリ”(市原隼人)率いる7人の高校生グループのイタズラと、イタズラにはイタズラで返す新任の駐在さん(佐々木蔵之介)との「仁義なきイタズラ戦争」を1990年代の風俗を背景に描く。

 元はブログ小説だったらしい。

 元気が空回りする市原隼人と、ニヒルでありながら茶目っ気のある佐々木蔵之介の対比が面白い。

 イタズラは人を傷つけるようなものではなく、シャレで済むようなもので、「戦争」と言っても平和な雰囲気。

 ヤンキーっぽい役が多い市原隼人は、この映画では不良というより茶目っ気の多い高校生で、人の良さそうな笑顔が印象的だった。

 倉科カナが、胸が大きくて顔の可愛い同級生役で出てくる。

 麻生久美子は、佐々木蔵之介の若妻役で、登場場面は少ないが天然系のヒロインを明るく演じていた。


「まほろ駅前多田便利軒」
image公開年:2011年
監督:大森立嗣
出演:瑛太、松田龍平、片岡礼子、鈴木杏、本上まなみ

東京郊外の架空の街「まほろ」でに便利屋を営む啓介(瑛太)の元に転がり込んできた、風変わりな同級生・春彦(松田龍平)の、奇妙な共同生活と、さまざまな事件に巻き込まれ活躍する二人の姿を描く。

 恋愛物なんかの悲劇の主人公が印象に残る瑛太と、松田龍平の抑制された演技を中心にストーリーは淡々と進む。

 特に、何か大きな事件が起こるわけではないが、東京都近郊の街で起こる様々な事件を2人の視点から描いている。

 特にオチはなく、盛り上がりなく終わったが、そういう映画なんだろう。

 本上まなみが、レズビアンの女医役で出ていた。相変わらず、トラベリックスのナレーターと同じ演技。


「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」
image公開年:2010年
監督:ジョー・カーナハン
出演:リーアム・ニーソン、ブラッドリー・クーパー



 1980年代に人気だったTVシリーズのリメイク映画。

 キャストは全て変わっているが、オリジナル版のフェンスとマードックの俳優もラストでカメオ出演している。ちなみに、"B.A"やっていたのは「ロッキー3」に出ていたミスターTだが、彼は出演していない。

 基本的に、鉄砲バンバン爆発ドンドンのバカ映画だが、そういう意味でも原作の雰囲気は残していた。

 パラシュート降下中の戦車が砲撃するシーンが面白かった。


「夕凪の街 桜の国」
image公開年:2007年
監督:佐々部清
出演:田中麗奈、麻生久美子、中越典子

過去と現在の2つの物語を通して原爆が世代を超えてもたらす悲劇

 麻生久美子が昭和30年代に広島で母親と暮らす若い女性を演じている。

 出て来た段階で非常に薄幸そうだが、職場の同僚との恋を通じて幸せになっていく場面が初々しくて良かった。

 しかし、原爆症(13年も経って出るのか?)の後遺症で徐々に弱っていき、弟と婚約者の前で息絶える。

 第2部は現代。東京でその弟の娘である田中麗奈が、定年退職した父親の不審な行動を探るうちに、自分の一族の「呪われた運命」を知る事になる。

 麻生久美子に似てない事もないが、田中麗奈はいつもの田中麗奈らしいしっかりした元気な女の子を上手く演じていた。

 ある程度は反戦映画風のメッセージはあったものの、そこら辺は割とサラッと流していた。

 田中麗奈の友達役の中越典子が、綺麗なお姉さん風で良かった。


「ボーン・スプレマシー」
image公開年:2004年
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン

2年前の壮絶な逃走劇から生き延びたジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、その時に出会った恋人マリーと人目を避けて、新しい人生を歩んでいた。しかし、CIA職員への銃撃事件の犯人と疑われ…

 ロバート・ラドラム原作の「暗殺者」を映画化した「ボーン・アイデンティティー」の続編。

 相変わらず原作とは全く違うストーリーと設定。しかも、前作でボーンの人間性を取り戻させるのに重要な役割を果たした恋人のマリーは、開始15分で死んでしまう。

 トム・クルーズの「M:I」シリーズに対抗した、マット・デイモンのアクション映画シリーズって事なんだろうが、こちらは、最近の映画の中ではCGを使ったあり得ない派手なアクションシーンは抑えめ。

 最初ボーンを狩っていながら、徐々に疑問を抱くCIAの女性捜査官パメラランディが良かった。
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2011年12月10日

「リアル・スティール」観てきました

 「年末の金融関係の相談対応」という業務の当番があって昼間は、休日出勤。

 夕方に家に帰って夕食・風呂を済ませた後、重信のシネマサンシャインへ行き、昨日から公開している「リアル・スティール」の吹き替え版を観てきた。
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 感想はそのうち書こう。
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2011年12月09日

映画の感想--「マイティー・ソー」他


「白夜行」
image製作年:2010年
監督:深川栄洋
出演:
堀北真希、高良健吾、船越英一郎
一つの殺人事件を発端に、被害者の息子(高良健吾)と容疑者の娘(堀北真希)が辿る運命を、事件の真相解明に執念を燃やすベテラン刑事(船越英一郎)の姿とともに描く

 「掃き溜めに鶴」みたいな堀北真希の綺麗さ(清らかさ)と腹黒さのギャップだけが印象に残るミステリー。

 船越英一郎が刑事役だけにちょっと予算が豪華な2時間ドラマみたいな映画だった。


「キングコング(2005年)」
image製作年:2005年
監督:ピーター・ジャクソン
出演:ナオミ・ワッツ、エイドリアン・ブロディ、ジャック・ブラック

1933年製作の「キングコング」のリメイク。
 何度かリメイクされた「怪獣映画」の古典の最新作。

 1976年版ではあっさりと描かれていた南の島での冒険(探検隊がコングに出会うまで)の部分にたっぷりと時間をかけている。

 私が借りた「特別版」は劇場版ではカットされたシーンも納めている関係から3時間を越える上演時間となっているが、ほとんど半分以上が南の島のシーンとなっている。

 ここでは、後の東邦の邦画「キングコングの逆襲」でもリメイクされた「コングとティラノサウルス」の対戦を始めとして、CGで描かれた恐竜が「ジュラシックパーク」以上に大量に出てくる。

 その上、巨大化した昆虫やヒルやミミズやフナムシに次々に殺される船員達。

 この部分の描写は、「こんな死に方は嫌だ」のベスト10みたいに、いくら映画とわかっていてもちょっと不快に感じるシーンの繰り返しだった。

 ニューヨークでコングが公開される時に「17人の犠牲者に」と言われていたが、どう考えても30人ぐらい死んでる。

 コングは、全長が8mぐらいで、「怪獣」ではなくてただの「大猿」でしかない。

 そのために、アメリカ映画に出てくる怪獣のご多分に漏れず、普通の武器(機関銃)で傷を負う。

 日本のゴジラを初めとする怪獣はある意味「神」として描かれているが、コングはあくまで「珍獣」でしかない。

 ここら辺に、怪獣映画が育った日本と「パニック映画」の1ジャンルに過ぎないアメリカの差があるのかも。

 ヒロインのナオミ・ワッツは、チャーミングな女優の卵を上手く演じていたし、功名のためにコングを利用するジャック・ブラック(「ガリバー旅行記」等)も、ピッタリの役柄だったが、最後にジャック・ブラックと記録映画の主演俳優が自分のした事の報いでコングに踏みつぶされなかったのは、ちょっと納得できない。


「コドモのコドモ」
image製作年:2008年
監督:萩生田宏治
出演:甘利はるな、麻生久美子、宮崎美子、谷村美月

小学5年生の男女の恋愛と妊娠という衝撃的なテーマを「コドモ」の視点から描く

 テーマは過激だが、特に性的な描写はなし。

 「コドモの恋愛」とか「命の尊厳」とか「性教育の是非」よりも、「困難に立ち向かっていく子供の友情と連帯感」を中心としているものの、子供が生まれてからの大人と子供の対立とか和解についてはあっさりと終わっていて、やや描き足りない印象だった。

 子供達の担任教師は麻生久美子が演じているが、子供と大人の間で苦しむ決して理想的ではない教師をリアルに演じていた。


「マイティー・ソー」←オススメ
image製作年:2011年
監督:ケネス・ブラナー
出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン

乱暴ゆえに神の世界を追放されたオーディーンの息子「ソー」が、人間の女性との交流を通して心の成長を遂げ、やがて訪れる地球と神の世界の危機に立ち上がる

 これもアメコミが原作で、「ジ・アベンジャーズ」へ続く事が決まっているヒーローの一人の初映画化作品。

 知名度の低さか宣伝不足か日本ではあまりヒットしなかったようだが、たっぷりの予算で豪華俳優とCGで描かれたリッチなSFアクションで、劇場で観なかったのが残念なほどの内容だった。

 ストーリー的には神でありながら自分の力のみに頼っていた主人公が、力を失い人間との触れ合いを通じて「守るべきもの」「本当の強さとは」に目覚める、という定番のものだが、芸達者な俳優陣の演技もあり、最後まで退屈しなかった。

 ソーと出会う人間界の研究者を演じたナタリー・ポートマンがチャーミングだった。


「ハサミ男」
image製作年:2004年
監督:池田敏春
出演:豊川悦司、麻生久美子、阿部寛

ハサミをノドに突き立てて女子高生を殺す連続殺人鬼とそれを追う刑事達

 どこかの掲示板で「麻生久美子の映画ならこれを観ないと!」と書かれていたので借りてみた。結構古い作品。(7年前)

 いわゆるサイコミステリーで、連続殺人鬼はトヨエツでそれに付き添う謎の女性が麻生久美子。殺人鬼を追うプロファイリングのプロが阿部ちゃん、だがそれは全て虚構で、結末にはどんでん返しが待っている。

 この推理物のトリック自体が映画的であり、途中から「あれ?」と思わせて、最後で「やっぱり!」と解決するように段階的に種明かしが進む。

 麻生久美子は、薄幸で殺人鬼に流されて付き合って、農薬を飲んだり煙草の煮出したのを飲んだりする自殺願望のある女性を体当たりで演じていた。(苦しんで吐いたりするシーンもあった)

 あえて、なのかもしれないが、昔の低予算の邦画で流れていた「ストリングの劇判」をBGMに多用している事もあって、なんとなくクラッシックな印象だった。



「婚前特急」
image製作年:2011年
監督:前田弘二
出演:吉高由里子、杏、石橋杏奈、青木崇高、吉村卓也、吉岡睦雄

人生を楽しむために時間を有効に使い、いろんな人といろんな体験をすべき、がモットーの24歳OL、池下チエ(吉高由里子)。5人の彼氏と交際中のチエは、友人のトシコ(杏)が結婚したことで気持ちが揺らぎ、5人の男を査定し、中の1人と結婚する事を決意する

 性格がきつくてしっかりした女性を演じれば、現時点では有数の女優、吉高由里子演じるラブコメ。

 顔が良くて要領のいい主人公だが、移動手段はスクーターだったり、事故起こしたり、完全に格下だったと思っていたブ男に振り回されたりと、完璧なわけではない。

 「女性版のモテキ」みたいな映画だが、主人公がモテモテというよりも、男性から見てもあまり魅力的に感じない主人公の女性を演じた吉高由里子の空回りが面白かった。


「ブラック・スワン」
image製作年:2010年
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、クリスティーナ・アナバウ

人生のすべてをバレエに捧げる主人公(ナタリー・ポートマン)。彼女に訪れた「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンス。しかし、純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役に悩み精神的に追い詰められていく優等生タイプの主人公

 「大役を得た舞台女優の重圧と狂気」を、清純派のナタリー・ポートマンが熱演。かなりエロいシーンもあったので、子供と観るのには不適切だが、バレーとか舞台に縁のない私にとっては「こんな世界もあったのか」と興味深かった。


「どろろ」
image製作年:2007年
監督:塩田明彦
出演:妻夫木聡、中井貴一、柴咲コウ、瑛太、杉本哲太、土屋アンナ、中村嘉葎雄、麻生久美子、原田芳雄

 戦乱の世。世を憂う武将・醍醐景光(中井貴一)は、国を治める力を手に入れる事と引き換えに、生まれてくる我が子の体48箇所を48体の魔物に差し出す。
 その赤ん坊・百鬼丸は医師・寿海(中村嘉葎雄)に拾われ、作り物の体と護身の妖刀を与えらる。やがて成長した百鬼丸は、失われた部位を取り戻すため魔物退治の旅に出て妖刀を執拗に狙うコソ泥・どろろ(柴咲コウ)と出会う


 妻夫木のアップが非常に美しく撮れていた。

 一方で、柴咲コウの演じるどろろは、「目が大きくて色の黒い男の子」で終わっていて、女性的な部分がなかったのはもったいない。(多分、続編があればそういうシーンもあったんだろうが)

 CGとワイヤーアクションを多用した妖怪との対決シーンは割と頑張っていたが、バックに流れるラテン系の音楽がミスマッチ。(狙いは成功していないと思う)

 麻生久美子は柴咲コウの子供時代の母親役でちょっとだけ出てくる。
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2011年12月07日

映画レビュー:「マネーボール」他

しばらくこのネタを書きませんでしたが、実は結構ハイペースで観ているので、「在庫」がたまってしまいました。もうちょっとペースを上げて更新します。
相変わらず雑多ですが、観た順に書きます

「マネーボール」
image製作年:2011年
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン

オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーン(演ブラピ)が斬新なデータ分析法に基づき、選手の獲得と起用を支持し経営危機に瀕した球団を再建する姿を描く

 「もしドラ」のメジャーリーグ版みたいな話。(というよりも、むしろこの原作を元に秋本が高校野球を題材にしてAKB用に弟子に書かせたのが「もしドラ」なんじゃないか?)

 「打率」や「打点」ではなく、出塁率から選手の価値を評価し、欠点がある(と言われている)選手を安い年棒で獲得する事で、少ない予算でもヤンキース等の金持ちチームに勝てるチームを作ろうとした元大リーガーのGM(ブラピ)を中心に、メジャーリーグの球団運営を描いている。

 予告編だけを観ると、「貧乏球団が独自の評価法から個性豊かな選手を集めて、いろいろと波乱や障害がありながら金持ち球団相手に快進撃を見せ、見事にリーグ優勝を達成!」みたいな「メジャーリーグ」(石橋貴明も出た1990年代のハリウッド映画)的なストーリーなのかと思うが、実際は、(少なくとも試合やリーグの成績は)事実に基づいているからか、どちらかとい言うとそういうドラマチックな展開より、メジャーリーグの運営や選手の生活に焦点を当てた内容になっている。

 ブラピの補佐役のデブでデータ分析家を演じたジョナ・ヒルが良かった。



「ウォール街」
image製作年:1987年
監督:オリバー・ストーン
出演:マイケル・ダグラス、チャーリー・シーン、マーティン・シーン

 世界の金融の中心「ウォール街」で繰り広げられるマネー・ウォーズ。若き商社マンのチャーリー・シーンは、億万長者ゲッコーに取り入るため、父親(マーティン・シーン)の勤める航空会社の情報を渡し、インサイダー取引による大金を手にするが…

 マネーゲームの世界を扱った作品としては、もはや伝説となっている映画。

 若くて精力的なナイスガイのチャーリー・シーンが、アクの強い富豪マイケル・ダクラスと出会い、成功を収めつつも、「お金が全て」の世界に疑問を抱くまでを、株式投資の実状やテクニックを交えて描いている。

 「ザ・ホワイトハウス」の大統領役でも有名な父親のマーティン・シーンが、誠実なブルーカラーの工員を好演していた。

 今の時代に観ても十分面白かった。続編の「ウォール・ストリート」そのうち観てみよう。



「パーマネント野ばら」
image製作年:2010年
監督:吉田大八
出演:菅野美穂、小池栄子、池脇千鶴

海辺の田舎町を舞台に、離婚して故郷に戻ってきたヒロインの恋と友情を軸を、たくましい女性たちが繰り広げる悲喜こもごもの物語

 今度の西原理恵子は、菅野美穂。

 原作マンガの雰囲気をうまく映像化した、海や草原が印象的。

 菅野美穂も、繊細な感受性と逞しさが同居した女の子を上手く演じていた。

 菅野美穂を「恋人」として優しく支えてくれる理想の男性を江口洋介が演じているが、彼は実は…、と言うのがオチで、あまりにもキモの部分のネタバレなので書かないが、だんだんと違和感を感じて行って最後で「やっぱり!」と思わせるようになっている。

 逞しく生きる友達を演じた池端千鶴と小池栄子も良かった。



「武士道シックスティーン」
image製作年:2010年
監督:古厩智之
出演:成海璃子、北乃きい

3歳から厳しい父の指導で鍛練を積んできた剣道エリートの成海璃子と勝ち負けにこだわらず純粋に剣道を楽しむのがモットーのお気楽少女ながら天才的な才能を持つ北乃きい。まったく対照的な2人の女子高生が出会い、剣道を通して成長していく。

 ツンデレの熱血剣士の成海璃子と、天然系の天才剣士の北乃きいの青春ストーリー。

 女性が主人公でも恋愛話に傾かず割と正統なスポ根物でそれなりに面白かった。

 ラストは、続編を予感させる終わり方だったし、原作の小説には、「武士道セブンティーン」や「--エイティーン」の続編があるが、映画化されていない。



「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」
image製作年:2011年
監督:マシュー・ヴォーン
出演:ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー

「X-MEN」シリーズの前日譚。後にX-MENを設立するプロフェッサーXとマグニートーが大惨事世界大戦を引き起こす事で人類滅亡を目論むヘルファイヤークラブに立ち向かう。二人の出会いと別れを描く

 プロフェッサーもマグニートも、当然別の役者が演じている。

 冷戦時代のキューバ危機を背景に、初めて仲間を得たミュータント達の組織作りまでのプロセスを描いている。

 単体のSFアクションとしても良く出来ていると思うが、「ファイナル」でプロフェッサー達の旧知のミュータントとして登場したビーストの誕生秘話とか、ミスティークがマグニートよりプロフェッサーに先に出会っていた事とか、前3作を観ていた方が楽しめる。

 3部作となる予定だそうなので、楽しみにしておこう。5

2011年11月10日

映画レビュー:「恋とニュースの作り方」他

 おかげさまで、会った方から「面白いですね」と言われる機会の多い映画の感想コーナーですが、今回から「洋画」「邦画」と分けずに、単に「観た順」で紹介します。
 我ながら非常に「雑食」なラインナップですね。

「神様のパズル」
image製作年:2008年
監督:三池崇史
出演:谷村美月、市原隼人

双子の兄の身代わり大学のゼミに出席した市原隼人は、教授から天才と謳われた不登校の少女・谷村美月を、ゼミに参加させて欲しいと頼まれる。説得は無理かと思われたが、物理学の専門家ではない市原隼人の疑問「宇宙は人間に作れるのか?」を投げかけた所、彼女はゼミに姿を現した。そして、2人は宇宙が人間に作れる事をゼミで証明するハメになってしまう

 輪ゴムフェチで胸を強調した衣装ばかり着ていながら、まったく色っぽくない物理の天才少女を演じる谷村美月と、双子の兄の身代わりで物理学のゼミに出る市原隼人のラブストーリー、なのか?

 谷村美月の「それは同意だが、話がずれている」とか「君がわからないのは、どの点だ?」とかの、文語体の女性っぽくないしゃべり方が面白かった。

 スーパーカミオカンデとコンピュータシステムのハッキングで、首都圏停電どころかビックバンによる宇宙消失の恐れまで行ってしまうが、不思議に緊迫感はなし。

 最後には、感情の爆発を見せる谷村美月は良かったが、なんか、テーマがわからない映画だった。



「エクスペンダブルズ」
image製作年:2011年
監督:シルヴェスター・スタローン
出演:シルヴェスター・スタローン、ドルフ・ラングレン、ブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガー

スタローン率いる傭兵部隊「エクスペンダブルズ」は、謎の依頼人ブルース・ウィリスから南アメリカの小国、ヴィレーナの独裁者であるガルザ将軍の排除を依頼される。スタローンはメンバーの一人と共に同国に偵察に赴くが…

 「アクション映画のビッグスターが共演!」が売りの映画で、主演のスタローンとゲスト出演のアーノルド・シュワルツェネッガーとブルース・ウィリスの共演シーンは、思ったよりも長くて、各俳優の演技も渋くて、これだけでこの映画を観る価値あり。

 それ以外にも、ジェット・リーやミッキー・ローク、ドルフ・ラングレン等々に加えて、ランディ・クートゥアやノゲイラ兄弟の格闘家を含めて、超豪華な顔ぶれが大暴れしてドンパチやる大ざっぱな娯楽大作。

 「このメンバーと制作費なら、もっとましな映画が…」は思うが、まあ、派手で楽しかった。

 スタローンは、佐久間道夫さんかと思っていたが、最近はささきいさおさんらしい。その他、ジェット・リー役の池田秀一さんやドルフ・ラングレン役の大塚明夫さん、アーノルド・シュワルツェネッガーは玄田哲章さんと、オリジナル(?)声優陣の吹き替えは素晴らしかった。



「ダヴィンチ・コード」
image制作年:2006年
監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン、ジャン・レノ

ルーヴル美術館で館長が殺される。死体はダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」を模した形に置かれていた。ハーバード大学の教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)は、フランス警察の警部(ジャン・レノ)に呼び出され、捜査協力を求められる。

 言わずと知れた超ベストセラーの映画化で、これ自体話題作だったが、当時タイミングが合わず観に行けなかった。(次作の「天使と悪魔」は劇場で観た)

 「特別版」だったからか、3時間近くもの長さがある大作である。

 「モナリザ」とか「最後の晩餐」の絵に隠されたキリストの秘密については、原作の出版時にTVのバラエティでさんざん取り上げられているが、この映画の場合、その面を映像を用いて詳細に解説するのかと思いきや、どちらかと言うと、トム・ハンクスとヒロインの逃避行を中心に描いており、謎の解明については割とサラリとすまされている。

 うさん臭いフランス人刑事はジャン・レノ。酔狂で変人の大金持ちにイアン・マッケランと、非常に常識的なキャスティングで、名人芸を鑑賞しているように安心して観られる。

 原作を忠実になぞっているストーリー展開で、娯楽作としては平均点の作品。



「恋とニュースの作り方」←今回のオススメ
image製作年:2010年
監督:ロジャー・ミッシェル
出演:レイチェル・マクアダムス、ハリソン・フォード、ジェフ・ゴールドブラム、ダイアン・キートン

朝のニュース番組のプロデューサーに雇われた主人公が、低視聴率の番組のテコ入れに有名なキャスター(ハリソン・フォード)を起用するが…

 晩年の筑紫哲也みたいなキャスターにハリソン・フォード。主人公の上司に「ザ・フライ」とか「インデペンデンス・デイ」「ジュラシックパーク」のジェフ・ゴールドブラムが共演(実際には、絡まないが)と、SFファンに嬉しいキャスティング。

 奮闘する女性プロデューサーを演じたレイチェル・マクアダムスが、最初は野暮ったかったのが、番組が成功するに従いどんどん綺麗になって行くのが面白かった。

 ハリソン・フォードは、なにを演じてもハリソン・フォード。

 「恋」の部分は、割とサラリと描かれていて、「頑張る女性がアメリカンドリームを手に入れる」のがメインの映画。

 劇場で観たが、テンポが良くて充分楽しめた。



「君に届け」
image製作年:2010年
監督:熊澤尚人
出演:多部未華子、三浦春馬

陰気で見た目が暗く、周りからは「貞子」と呼ばれる黒沼爽子(多部未華子)は、クラスに馴染めないでいたが、クラスメイトの三浦春馬たちの協力を得て、周囲の誤解を解き、友情・恋愛などを通して成長していく

 DVDを借りて1ヶ月後にTVでやっていた…

 「付き合う」が、「2人でどこかに行く」程度の清らかなお話しだが、三浦春馬に「俺と付き合ってくれ」と言われて、「今日は、ちょっと用事があって…」と返す多部ちゃんがおかしい。

 同級生役で、ちょっと蓮っ葉な女の子を演じていた蓮佛美沙子が良かった。

 マーケティング的に40歳代のおじさんは対象外の作品だと思うが、充分楽しめました。



「悪人」
image製作年:2010年
監督:李相日
出演:妻夫木聡、深津絵里、岡田将生、満島ひかり

保険外交員女性(満島ひかり)が土木作業員(妻夫木聡)に殺された。妻夫木は出会い系サイトで知り合った女性(深津絵里)を連れ、逃避行をする。なぜ、事件は起きたのか?

 モントリオール世界映画祭で深津絵里が最優秀女優賞を受賞した事で一気に話題になった映画。

 深津絵里は、地方の普通のOLを抑制の効いた演技で上手く表現していた。特に、ラブホテルのシーンでの、上ずったしゃべり方が凄くリアルで良かった。(照明の暗さも映画的でなくてリアルだった)

 妻夫木聡も、ベッドシーンを含めて頑張っていた。

 リアルでむかつくOLの満島ひかりも、娘が死んでも刑事への礼を忘れない柄本明も含めて、芸達者な人が多く、特に派手なシーンはないものの、不思議に印象に残る映画になっていた。
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2011年11月09日

映画レビュー:近作編

今回の、映画レビューは10月に映画館で見た3本です。全てにネタバレを含むので、ご注意ください

「DOG×POLICE 純白の絆」
dogxpolice.jpg製作年:2011年
監督:七高剛
出演:市原隼人、戸田恵梨香

父親の意思を継いで警察官になったものの警備犬の訓練所への配属を命じられた市原隼人。それによって、仕事への意欲を失うが、ある日、命を救ったシロと出会う。アルビノ(先天性白皮症)であるために警備犬への道が閉ざされてしまったシロと自分をを重ね合わせた勇作はシロを警備犬にするべく育成を決意するが…

 予告編を見て面白そうだったので、それ以外の予備知識なしに観に行く。なんか、「海猿」のスタッフが関わっているらしい。

 捜査一課の刑事を目指していながら、「警察犬」ではなくて「警備犬」のパートナー「バディ」への転属を命じられた市原隼人の挫折から始まるストーリー。

 最初の爆発シーンは大がかりで映画らしい迫力があった。その後の、追跡シーンもスピード感があって良かった。

 その過程で出会った犬の出産シーンと犬の赤ちゃんは、リアルでちょっとグロいが、「装備品」としての「警備犬」の前に、「生き物」としての犬を取り上げる意図があったんだろう。

 主人公の市原隼人は「ROOKIES」なんかに出ていた人で、書いたみたいな眉毛が印象的。常に「熱い警察官」を演じていて、「犯人にここまでなめられて、黙ってみてるンすか?!」みたいなセリフばかりしゃべっていた。

 ヒロイン役の戸田恵梨香は、警備犬のバディとしてはベテランで、市原隼人と対立しつつ共同で事件解決を進める役どころだが、現場で活動する警察官としてはちょっと華奢すぎる。

 男と犬ばっかり出ているこの映画の中では、ほとんど紅一点なのに足も出さないのは、いかがなものか。「私がスカートを履かないと、この映画はヒットしません!」と言った宮崎あおいを見習って欲しい。(「神様のカルテ」の新聞記事から)

 ところで、「犯人から電話が入っています」みたいなセリフを言う刑事役の人をどこかで見たことがあって、ずっと気になっていたが、終盤になって「仮面ライダーオーズ」の真木博士を演じていた人だと気がついた。ドクター真木!!(鴻上会長風)腕に変な人形を乗っけていないからわかりませんでした。

 この映画のラスボスである爆弾犯のキャラクターがちょっと弱いのと、クライマックスシーンが冗長なのを除けば、まとまっていたと思う。

 予定調和の結末は仕方ないし、爆発にしてもアクションシーンにしても映画らしいスペクタクルはあったけど、正直、TVドラマ3話分ぐらいのボリューム。

 この映画がヒットすれば、多少キャストを変えてTVシリーズになるのかもしれないが、それなら観てみたい。



「ツレがうつになりまして」
tsure_utsu.jpg製作年:2011年
監督:佐々部清
出演:宮崎あおい、堺雅人

「スーパーサラリーマン」だったツレ(作者の夫)が仕事のストレスでうつ病になってしまう。売れない漫画家の妻(作者:演 宮崎あおい)と共に送る闘病生活を描く

 マンガが原作で、宮崎あおいと堺雅人が「篤姫」以来の夫婦役で共演したのが話題の映画。

 数年前にはNHKでTVドラマ化されていて、その時は、藤原紀香とネプチューンの原田泰造だったらしい。

 大河ドラマとの関連を別にしても、線の少ない落書きみたいな原作の絵の主人公は、宮崎あおいにピッタリだし、鬱になるような神経質なツレは、ちょっと変な人を演じさせれば現時点では右に出る者のいない堺雅人は、キャスティングとしては秀逸だと思う。

 まあ、家に宮崎あおいがいるなら、いくら仕事が大変でも鬱にならずに頑張れる気もするが…

 大きなストレスの原因となっていたブラック企業を辞めれば、それで気が楽になって解決するんじゃないかと思っていたが、「きれい事じゃなくて、鬱病をきちんと描いて欲しい」と言う原作者の意向を反映しているらしく、仕事を辞めた後も、良くなったり悪くなったりを繰り返すツレと、一念発起して「ツレうつ」を売り込む宮崎あおいの心境の変化を丁寧に描いている。

 派手な映画じゃないので、盛り上がりはあまりないが、ちゃんと最後には治療の到達点として、「ツレが電車に乗って講演会を開く」という山場が用意されていて、そこに、会社員時代の上司やストレスの原因だったクレーマーの客(梅沢富美男)が講演を聴きに来て、「良かったね」という大団円が用意されている。

 ちなみに、ツレのお兄さん役で、「仮面ライダー龍騎」の「OREジャーナル」の編集長(津田寛治)が出ていた。

 映画館で観る必然性がある作品とは言いにくいが、良くまとまった佳作。



「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」
captain_america.jpg製作年:2011年
監督:ジョー・ジョンストン
出演:クリス・エヴァンス、トミー・リー・ジョーンズ、サミュエル・L・ジャクソン

第2次世界大戦中の1942年3月。アメリカ合衆国では強い愛国心を持つ青年スティーブ・ロジャースは、貧弱な肉体的問題を理由に何度も入隊を拒否されていたが、エイブラハム・アースキン博士の実験「スーパーソルジャー計画」の被験候補者となり、超人血清により完璧な肉体を手に入れるが…

 個人的に、アメコミの映画化作品の中で最も好きなのが「ロケッティア」(1991年)で、第二次世界大戦前のアメリカのレトロな雰囲気と、その時代背景を壊さない設定でスーパーヒーローの活躍を描いた作品として印象に残っている。

 その「ロケッティア」の監督だったジョー・ジョンストンが、20年振りにアメコミの映画化を手掛けたと聞けば、観ないわけにはいかないでしょうと封切り日に観に行った。

 「アイアンマン」や「ハルク」とこのキャプテン・アメリカが共演するアメコミ版のスーパーロボット大戦みたいな映画「ジ・アベンジャーズ」が2012年に封切られるが、キャプテン・アメリカは、そのリーダーになるらしい。

 第2次世界大戦下のアメリカの状況をそれなりにリアリティを持たせて描いているが、ドイツの装甲車両は現代的なデザインで今イチ。それに対して、飛行機は「フォッケウルフ トリープフリューゲル」やホルテンの全翼機みたいな計画機が実用されていたらという設定で登場しており面白かった。

 作品としてそれなりに独立していた「アイアンマン」なんかと比べると、あくまでも「ジ・アベンジャーズ」のプロローグの色合いが強い。

 冷凍冬眠状態だったキャプテン・アメリカが目覚めた時に、最も気になる、冬眠前に一緒に戦っていた仲間や恋人はその後どうなったのか?については、全く触れられないまま、「アイアンマン2」と同じく、眼帯をしたサミュエル・L・ジャクソンが出て来て、意味ありげにニヤッと笑って終了。

 「ロケッティア」の監督らしい雰囲気のある前半を中心に、「弱者の心を持ったヒーローが必要」とのテーマも明確で単体の映画としても充分に面白かったが、もうちょっといろいろと決着を付けて欲しかった。満足度なら、DVDで観た「マイティー・ソー」の方が面白かったかも。
posted by utsuno at 21:57| Comment(0) | 作品感想

2011年10月25日

映画の感想--洋画編(3)

 ちょっと間が空きましたが、最近観た映画の感想をまとめて掲載します。今回は、TSUTAYA ONLINEのレンタルで観た洋画から。

「ナイト&デイ」
制作年:2010年
監督:ジェームス・マンゴールド
出演:トム・クルーズ、キャメロン・ディアス

スパイのトム・クルーズと出会ったキャメロン・ディアスが、トム・クルーズが握る情報の争奪戦に巻き込まれて…

 よくある「巻き込まれ型」のアクション映画で、カーチェイスのシーンなんかは、あり得ないくらい激しいが、あり得なさすぎてリアルさに欠ける。が、そーゆー作品だと思って、頭を空っぽにして観るとテンポが良くて飽きさせない展開で、あっと言う間にラストまで観てしまった。

 2人が、恋に落ちる事も、事件が解決した後の結末も、すべて予定調和だが、娯楽作品としてはアリ。


「ツーリスト」
制作年:2010年
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ジョニー・デップ、アンジェリーナ・ジョリー

ヨーロッパの旅先で謎の美女(アンジー)に声を掛けられたごく平凡なアメリカ人旅行者(ジョニデ)が辿る驚愕の運命

 こちらは、「ナイト・アンド・デイ」と逆に、ただの旅行者(ツーリスト)のジョニー・ディップが、盗まれたマフィアの財産のありかを知るアンジェリーナ・ジョリーの追跡劇に巻き込まれる。(「ナイト&デイ」とは男女が逆転)

 あまり激しいアクションシーンはなくて、どちらかというと、静かな雰囲気で2人の関係の高まりを描いている。

 異国情緒のある風景が美しく撮られている。

 ラストは、「アッ!」と驚くオチが用意されているが、途中のピッキングの伏線なんかで、「もしかして?」と予想できるようになっている。

 ともかく、このラストでは続編はなしか?


「トランスフォーマー(1)(2)」
製作年:2007年,2009年
監督:マイケル・ベイ
出演:シャイア・ラブーフ

金属生命体「トランスフォーマー」が地球で巻き起こす大騒ぎ。

 「3」を観てから「1」「2」を観てしまったが、それぞれ単独でも楽しめた。

 基本的には、トランスフォーマーの変形とアクションの凄さが売りの映画なので、ストーリーの整合性とか人間ドラマについては、気にしないのが吉。

 玄田哲章さんの魅力爆発の大作。(吹き替え版限定)

 「2」でプライムのご先祖様達の一人を銀河万丈さんが演じているのが、ちょっと嬉しかった。


「トータル・フィアーズ」
製作年:2002年
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
出演:ベン・アフレック、モーガン・フリーマン



 原題「恐怖の総和」で、「レッドオクトーバーを追え」なんかのトム・クランシーが原作の国際陰謀映画。

 クランシーは、「監修」として口を出しているらしい。(監督とクランシーのオーディオコメンタリーは、クランシーの軍事オタクの知識炸裂で面白かった)

 アレック・ボールドウィンが「レッドオクトーバーを追え」で演じて、その後「パトリオット・ゲーム」や「いまそこにある危機」ではハリソン・フォードが演じた「ジャック・ライアン」シリーズの新作だが、前作までとは時系列が違っているようで、第2作では結婚していたキャシー・ライアンとは、恋人同士としてその出会いが描かれている。

 前半の淡々と進むテロの準備の段階はあっさりと描かれているが、スーパーボウルでの核テロの場面と、それに続く第三次世界大戦ギリギリの交渉の場面は緊迫感があった。

 二重スパイだったロシアの諜報機関の大物を演じていた俳優が味があって良かった。

 ここでも出ているモーガン・フリーマンは、CIAの長官役。

 ちなみに、「レッドオクトーバーを追え!」でCIAの副長官を演じたのは、ジェームズ・アール・ジョーンズで、このポジションは黒人の重鎮俳優が演じる事になっているらしい。(厳密には、この2人は別の登場人物だが)


「インビクタス/負けざる者たち」←オススメ!
製作年:2009年
監督:クリント・イーストウッド
出演:モーガン・フリーマン、マット・デイモン

アパルトヘイト撤廃後も人種間対立が残る南アフリカ共和国。国民が一つにまとまる大きな転機となった自国開催のラグビーW杯での奇跡の初優勝までの道のりを、ネルソン・マンデラ大統領(モーガン・フリーマン)と代表チーム・キャプテンを務めたフランソワ・ピナール選手(マット・デイモン)との間に芽生える絆を軸に描き出す

 ここでも出てます、モーガン・フリーマン。

 演じているマンデラ大統領とは、一見あまり似ていないと思ったが、さすがに「仕事を選ばない名優」フリーマン。観ているうちに違和感がなくなる。特に、観客席で「新しい国旗です。大統領」と言った白人の笑顔のガッツポーズで応える場面はサイコーに似ていた。

 実話の映画化なので、試合内容がそれほどドラマチックではない(「ロスタイムでの逆転劇」とか)が、その点は仕方ない。

 ブルーレイ版で観たが、あまり馴染みのない南アフリカの町並みなんかが非常に綺麗に撮れていた。
posted by utsuno at 23:17| Comment(0) | 作品感想

2011年09月24日

映画三昧の休日

 絶好のソフトボール日和の土曜日だが、小学校の運動会が明日に迫っていて練習も試合もなし。

 昨日のような休日出勤もなく、まるまる一日休みとなった。

 午前中は、いろいろと用事を片付けた後。午後からは、「エミフルMASAKI」へ行って映画を観る。
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で、その後、一度家に帰って夕食を取った後、もう一度「エミフルMASAKI」へ行って映画を観るという映画三昧の休日を送ってしまった。

 では、本日観た映画をいつものフォーマットに従って、観た順に感想を書いてみます。(なお、今回は大量にネタバレを含むので、「これから観よう」と思っている方は、読み飛ばして下さい。

「モテキ」
製作年:2011年
監督:大根仁
出演:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子

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藤本幸世、31歳。1年前にやってきた“モテキ”も過ぎ、金もなく、夢もなく、恋することも忘れた孤独な日々を送っていた。一念発起してニュースサイト・ナタリーのライターとして働くうちに、突然、“セカンド・モテキ”が訪れるが……。

 原作のマンガも、この映画の前編に当たるTV版も観てなくて、あのポスター以外に全く予備知識を持たずに観に行った。

 森山未來が4大美女と次々に付き合っていくラブコメかと思っていたが、実際はちょっと違っていた。(後述)

 ちなみに、この4大女優。タイトルでの紹介順は、「長澤まさみ→麻生久美子→仲里依紗→真木よう子」の順だった。これが、芸能界のランク順なのかこの映画の主演に近い順なのかは良くはわからない。

 意外だったのは、基本的には森山未來と長澤まさみのラブストーリーで、それに絡むのが、麻生久美子で、真木よう子は森山未來の同僚として良く出ているもののラブシーンは全くなし。仲里依紗に至っては、森山未來が行ったスナックのねーちゃんで、「一夜を共にする」と言っても眠っただけだし、登場時間は15分程度?

 長澤まさみがこのレベルのエロシーンまでOKになったのはちょっと驚いた。水を口に含んで相手に飲ませるシーンがドキドキした。

 麻生久美子は、「普通の恋愛体質のOL」をリアルに演じていた。竹内まりあのカラオケを歌うシーンがあったが、歌も上手かった。山場で、「捨てないで!」と号泣しながらすがりつく非常にウザイ女性を演じている時のテンションの高さはさすが。

 「こんな可愛い子は普通はいないが、もしいたら、そりゃ好きになるだろ」と思わせる長澤まさみと、実際にそこら辺にいそうなリアリティのある演技の麻生久美子の対比が面白かった。

 全編の80%程度が、飲んでるか歌っているかで、バラエティーに富んだ飲み屋のシーンと出演者の酔っ払いっぷりと、カラオケ風だったりPV風だったりする歌のシーンが面白かった。

 特に、森山未來がPerfumeの歌を歌って踊っている途中で、本物が出て来たシーンは笑えた。

 肌や下着の露出もなければ、キスシーン以上の映像はなかったからか何の年齢規制もかかっていないが、学生のお子さんと観るのはオススメできない映画。

 結末が余韻がなさ過ぎてアレだが、それなりに面白くて1,200円払って観た事に関しては後悔していません。
 「モテキ」を観た後、いったん家に帰って夕食の準備を手伝ったり、10分だけ横になって休憩し、夕食を取りシャワーを浴びて、今日やるべき事は全て終わらせてから、再び「エミフルMASAKI」に移動。
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 今日の2本目を観る。


「サンクタム」
制作年:2011年
制作:ジェームズ・キャメロン他
監督:アリスター・グリアソン
出演:リチャード・ロクスバーグ、ヨアン・グリフィズ、リース・ウェイクフィールド、アリス・パーキンソン

『アバター』のジェームズ・キャメロン制作の3D最新作。地上最大で最も美しく、最も近づきにくい洞窟(サンクタム)への危険な探検に向かうチームを追うリアル・アドベンチャー。熱帯暴風雨によって洞窟の奥深くまで押しやられた彼らは、海への未知の脱出路を探すが、そこには様々な困難が待ち受けていた。
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 「ジェームズ・キャメロンの3D映画なら観なければなるまい」と行ってきたが、「アバター」に比べるとドキュメンタリータッチだからなのか、TVでの宣伝も少ない気がするし、封切りから1週間目と言うのに、観客は10人程度。制作費は回収できたんだろうか?

 洞窟の中の地下水脈を探検するシーンでは、3Dの奥行きのある効果で、リアリティを感じた。

 嵐の影響で増水した洞窟内で出口を失った探検隊が、新しい出口を探すうちに、様々なトラブルが襲ってきて徐々に人数を減らしていく。

 基本的には、「ポセイドン・アドベンチャー」と同じような「脱出パニック映画」だが、洞窟内は暗いし狭いし、水中では酸素ボンベの残量も足りなくて、閉所恐怖症や泳ぎが苦手な人は、観ているだけで息苦しくなりそう。

 後半、ライトの電池が切れたりで、だんだん画面が暗くなってしまい、3Dの効果が実感できなかったのは残念。

 ハリウッド映画らしく、親子関係の再生なんかの人情話を織り交ぜながら、10分おきにトラブルが起こるスピーディーな展開で、約2時間の上映時間があっと言う間に過ぎた。

 前半の3D映像の素晴らしさを体感したい方と、息苦しかったり狭かったりが苦手じゃない方には、それなりにオススメできる。特に、一般家庭では観られない3D画像の事を考えると、是非劇場で、って事になる。(上演期間も短そうだし)
posted by utsuno at 23:48| Comment(0) | 作品感想